子供、飲み会、二日酔い【日記】 | フーテンひぐらし

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永遠の放課後。文化祭前夜のテンションで生きたい。なかなか大人になれない。

金曜日に久しぶりの仲間と焼肉の会があった。
最後に会った時、K夫妻んちの子はまだ人語を話さない幼児だったのがすっかりおしゃまな女児になっていて、I夫妻んちの子は床に転がってわーわー遊んでたのがすっかり落ち着いてタブレット端末など眺める小学校高学年になっていた。子供の成長って本当にびっくりするほど早い。同時に、それを育て上げて何食わぬ顔して暮らしてる友人たちの偉大さにも畏敬の念を持ってしまう。もちろん実際にはいろいろあって大変なんだろうけど、子がいない我が家としてはただただ「それでも普通に社会生活を営んでるなんてえらすぎる…」と拍手したい気持ちだ。しかも2人のキッズはとてもよい子たちで、そういう点でも拍手してしまう。

子供の有無には限らない。大人って、自分自身のこと以外が色々と大変なのに、それを他人が知らないうちに何とか乗り越えて今日も普通に暮らしてる。そういう偉大さがある。

かなりいける口であったはずのKくんがノンアルビールを頼んだので「どうしたの?」と聞いたら、今年から酒をやめているだという。身体壊したとか数値が悪いとかではなく「周りの年下たちがあまりお酒を飲まないってのもあって…やめてみようかなと」という感じらしい。Mちゃんが「そういうのを表すことばがあったよね?何か」と言って検索したところ、「ソバーキュリアス」というのだそうだ。
飲めるのに飲まない。それがかっこいい、というスタイル。ソバーキュリアスを実践している人たちのことをソバキュリアンというのだそうだ。ああ私も心からソバキュリアンになりたい。かっこいい「選択的シラフ」になりたい。だって現時点ではお酒を飲むデメリットは数限りないけど、メリットは「飲み会が楽しい」それだけだから。

お酒に限らず、目の前にある飲料はあるだけどんどん飲んでしまうタチなので、とにかく「ほどほど」ができない。めちゃくちゃ楽しかった会の土産として、その楽しさに比例する強さの二日酔いが付属してくるライフにいい加減嫌気と恐れを抱いてるわけですよ。(年齢的にアルコールに起因する病気のリスクは上がる一方だし)楽しさだけを持ち帰りてぇ…っていつも思ってる。

シャネルのミューズでもあるカロリーヌ・ド・メグレねえさんが「40代になると二日酔いでは済まない。回復に48時間かかる」と言っててめっっっちゃ分かる!!!となったことがある。楽しく長い飲み会の次の日は1日廃人だ。そのせいでとりやめた予定が山ほどある。残り時間は有限なのに、なんという人生の無駄!もう酒豪キャラは(あくまで個人的に)ぜんぜん流行らないのだ。
でもビールとスパークリングと赤ワイン、好きなんだよなーどうしたらいいのかな。いろんな飲み屋さんにジョッキのノンアルビールや美味しいノンアルワインを置いてくれたらいいのにな。(他人任せ)

それにしても楽しかった。話し足りなかった。キッズともちゃんと遊びたかった。みんなとまた会いたい。

そんなわけで土曜は廃人だったのでジムもゆかず、映画ばかり観てた。

久しぶりに観た「十三人の刺客」、並みいる良い面がまえ俳優陣の中にあっても古田新太の声の二枚目ぶりに惹き付けられてしまった。パッと見は三枚目なのに声が圧倒的二枚目って、渥美清みたいだ。
血の海の中で泥まみれになって汚くえげつなく遮二無二にたたかうようなチャンバラってなかなかないので(でも実際の白兵戦ってそういうものだと思うので)、そういう点でこの「十三人の刺客」はおもしろい。
もちろんそれぞれのキャラに合わせた殺陣がついてるのだろうけど、それにしたって松方弘樹の殺陣だけは格が違っていた。手数が多くて超速いのに体幹が一切ブレない。荒々しい闘い方でも剣の残像が流麗で魅せ方を心得てる。型に見せない型の上手さよ。惚れ惚れします。

そのあと「トップオブ後味悪い映画」と名高い「ミスト」をついに初めて観た。いやーーー…アハ…アハハハハ…アハハハ (⚲□⚲) 

ひどいね。よくこんな結末をやろうと思ったね。「ワールドウォーZ」で主人公(ブラピ)が言う「行動こそ命だ」はホラー・パニック映画における生存への大事なスタンスだと気づき、私も何らかの災いにまきこまれたらその場にとどまらずどうにか行動しようと思ってたのだけど、その思いをなぎ倒された感じです。それでも私は「あきらめたらそこで試合終了」を岩に刻んで生きようと思いました。