おじいちゃんが住んでいるという時点でもう無人ではないんだけど
先日行ったギリナングから、隣の小島へ泳いで辿り着くと、一人のしわしわのおじいちゃんが海辺に座っていました
「こんにちは、ここおじいちゃんの家?」と聞くと、満面の笑顔で、一緒に行ったまりちゃんと私を招き入れてくれました
おじいちゃん、年齢は、もう忘れちゃったんだって
仕事してても村に行くと、みんなあまり自分の年齢は覚えてないけど
その島は、おじいちゃん自作の小さな小屋と、鶏たちしかいなくって
年齢どころか、曜日も日にちも月も西暦も、何も関係なく時間が過ぎていて
年齢なんて関係なく生きていけるのが、ココロからうらやましかった
おじいちゃんは、砂浜で拾った貝殻でアクセサリーを作っていて
箱いっぱいに入った作品の中から、まりちゃんと私にネックレスをくれました
おじいちゃんが苦労して作ったんだし、私たち何もお礼できないから、そんなにいいよって言っても
いいからいいから、とにこにこ笑って次から次へと腕輪や指輪やらを出してきて
私たちをジャラジャラにしてくれました
まりちゃんは名前の通り本当に貝まりちゃんになってたね
いきなり海から泳ぎ着いた外国人に、おじいちゃんはとっても温かく接してくれて
3人でブルガ(あずまやのようなもの)に並んで座って、ぼーっと鶏を眺めた時間は、なんだかとっても不思議な感じで
私とまりちゃんもとっても幸せな気持ちになれました
世界のどれだけの人が、私たち日本人のような生活をして
どれだけの人がこのおじいちゃんみたいな生活をしてるのかわかんないけど
どっちが幸せとか、便利とかじゃないけど
私が今こうして現実的な生活をしている間にも
おじいちゃんは、お日さまと鶏と、あの島で静かに暮らしているんだなあとふと思い出したりします
いつかまたギリナングに行く機会があったら、今度は手土産を持ってまた泳いで行ってみよう
それまで元気でいてね、おじいちゃん