今年元旦に発生した令和6年能登地震から

早くも1ヶ月半が経とうとしています。

 

まだまだたくさんの被災者が避難所で暮らしています。

比較的若い世帯の人たちは、

金沢など他の安全な地域に移って新たな生活を始めていますが、

高齢者だけの世帯では、

どうしても故郷から離れたくないという強い気持ちがあり、

不便でも避難所に残っていたりします。

 

少しずつですが、仮設住宅も完成して、

暖かくて、設備が整った住宅に入居したニュースを見ますが、

これはほんの一握りの人たちであって、

やはり多くの人が故郷に戻って、

再スタートを切りたいと思っています。

 

ようやく大きな余震も落ち着いては来ましたが、

いつ、また大きな地震が起こるかわからない状況ですけど、

私もようやく地震当初にあった恐怖感、

ほんの少し揺れただけなのに、

「また、あの大きな地震が起こるのではないか・・・」

というトラウマになりそうな感覚はなくなってきました。

 

さて、今日はあまり報道はされていませんが、

私の職場がある金沢駅西地区の歩道についてご報告します。

 

仕事始めの1月4日の夕方、

会社を出て、バス停へ向かっている時に初めて気付きました。

なんか穴がいっぱい開いているけど、これなに?

と近づくと、穴の中には歩道の消雪装置が・・・。

 

 

きれいにそこだけが沈んでいて、

私の会社の前はほとんど沈んでいませんでしたが、

写真の辺りでは、深いところで10cm以上は沈んでいました。

 

 

土木が専門の兄にこの写真を送ると、

「管が水漏れしているかもしれない。

歩道にヒビ割れがあったら注意、陥没するかも。

水が漏れていたら空洞ができているかもしれないから、

端の方を歩いた方がよい」

という返事が届きました。

 

実際のところ、駅に近い歩道で、

陥没している箇所があったらしいです。

 

また、下の写真はまだ小さい方ですが、

歩道のあちこちで段差ができたり、隆起したり、

波打っているような感じになっています。

 

 

いつものように、周りの景色を見ながら歩いていると、

突然地面が盛り上がり、転びそうになったので、

それ以来、足元を注意深く見ながら歩いています。

 

上の写真の右上、駐車場のPマーク辺りの歩道に、

浅い凹みがあるのですが、

よ~く注意して見ないと気付きません。

 

実は、先々週、この凹みの所で、

2日連続して女性が転倒し、救急車が来ていました。

1人は30~40歳くらいの女性でしたが、

転んだまま、体を起こすこともできませんでした。

 

さすがに危ないからと、

歩道の目立たない危険な所には赤いコーンが置かれ、

いつしか歩道にはたくさんのコーンが並んでいました。

 

また、先月、雪が積もった時には、

こちら側の歩道はやはり配管が断裂したのか、

歩道の消雪装置は作動せず、

長い間雪が残っていました。

道路の反対側の歩道は、まだこちらよりはマシで、

ちゃんと水も出ていたので、

積雪はほとんどありませんでした。

 

とにかく、危ないなあと思いながらも、

今は能登地域のライフラインの復旧が最優先なので、

こちらの修繕はいつ頃になるのかなあと思っていました。

 

すると、昨日は北陸には珍しい晴天だったからか、

最初の写真の近くの交差点に大きな段差ができていたのですが、

この穴も含めて、その辺り一帯をアスファルトで固めたようで、

正直、見た目は美しくないのですけど、

応急措置ということで、一番ひどい段差はなくなりました。

この穴はまだそのままです。

 

それから、私の会社の珠洲市内の事務所の写真が届きました。

事務所と言っても、事務局長さんの自宅の隣にあって、

もともとは倉庫として使っていた平屋の建物です。

 

今回、事務局長さんの家は、

この辺りでは比較的新しくきれいな家でしたが、

近くの地盤に大きな亀裂が入ったりして、

自宅には赤紙が貼られていました。

 

事務所は平屋なので無事でしたけど、

事務所内はこんな感じでした。

パソコンやモニターは床に放り出され、

どこにあったのか、書類が散乱。

 

 

 

事務局長さんは元旦は県外の娘さんの所にいて無事でしたが、

もう自宅は諦めて取り壊すと決めたそうです。

この事務所での仕事も無理ということで、

珠洲の事務所は閉鎖となりました。

 

輪島の事務所に勤める書記さんも自宅が危険なため、

被災後から今までずっと車で寝泊まりしているそうです。

 

道路も復旧が進み、通行に制限があったり、

渋滞もかなり発生しているようですが、

物流が再開したことで、お店なども営業できるようになり、

全国から送られた食料等も十分にあって、

食事の方はまずまず行き届いているようです。

 

やはり被災地の多くでまだ断水が続いているので、

ボランティアも少しずつ入るようにはなってきましたが、

トイレや手洗い、物を洗うにも水が出ないのは不便。

 

加賀屋で有名な和倉温泉も、

源泉が引けず営業見込みが立っていないそうですし、

「一番困っているのは水」と、

被災地のみなさんが口を揃えて言われています。

 

工事に携わっている方も必死に頑張っているので、

能登の人は文句は言いません。

「みんな頑張っているんだから、私らも頑張らんと!」と。

 

3月中旬には北陸新幹線が敦賀まで延伸し、

観光客が増えることが予想されます。

 

今は工事関係者や避難されている人で、

金沢のホテルは混雑しているようですが、

これまで旅館やホテルに避難していた人も、

春までには移動しなければいけないようですし、

県外にも宿泊施設は確保されたものの、

県外に転出を希望した人はゼロだとか・・・。

 

みなさんが安心して暮らせる場所に

早く落ち着かれることを祈るばかりです。