昨日、職場の回覧で1冊の写真集が回って来ました。
今月15日に北國新聞社が出版した震災の写真集でした。
地震による大火や津波の爪痕、建物の倒壊被害、
全国から駆け付けた支援の姿、避難所の様子等が載っているほか、
専門家による住宅被害の特徴や津波、海岸隆起、
液状化の要因などの解説も収められています。
これまでテレビなどで目にした光景だけでなく、
新たな被害状況も知ることとなり、
またショックを受けてしまいました。
先日、能登の思い出写真とともに、
現在の被害の状況もお知らせしましたが、
その時は知らずにブログには載せていなかった所がありました。
2021年9月23日、輪島市の總持寺や滝めぐり、
大沢集落、西保海岸、鴨ヶ浦などを訪ねた日です。
帰りは輪島の西海岸に沿って南下したのですが、
その途中に天領黒島地区があり、初めて立ち寄りました。
北前船の船主および船員の居住地として栄え、
江戸後期から明治中期にかけて全盛を極めた集落です。
2009(平成21)年に、
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
中でも代表的な建物として、
建物を一般公開していたのが「旧角海家住宅」。
交差点角の立派なお家です。
旧角海家住宅は、黒島の代表的な廻船問屋住宅です。
ここから3枚の写真はウェブから拝借しました。
この立派な住宅が、今回の地震で倒壊していたのです。
あまりの変わり果てた姿に言葉を失ってしまいました。
たった数年前のことですが、自然と足が能登の方へ向き、
これまで立ち寄ったことがなかった所を旅して、
美しい能登の姿を写真に収めることができて
本当によかったと思いました。
その他、金沢城の石垣も数ヶ所で崩れていましたし、
我が家の近くにある西山蓮如堂と対するように、
卯辰山には東山蓮如堂があるのですが、
今回の地震で倒壊していました。
突然50cmの段差ができてしまった道路、
ご本尊の仏像の頭部が落ちてしまった寺院、
一瞬で4mも隆起してしまった海岸、
金沢市の北部にある内灘町の大規模な液状化など、
写真を見て、改めて地盤を大きく動かした
地下の巨大なエネルギーに驚きと恐怖を感じました。