☆俺の「掟」☆  | ほんま...ノイローゼになるわ。

 


俺の身体は、

上半身と下半身で 

毛深さが全然違う構造に

なっている。

下半身はけっこう毛深い

うえに 足は 太ももから

ふくらはぎまで、筋肉太り

の状態なので、下半身だ

け見てたら結構なゴリゴリ

な野生感
をかもし出してい

るのである。


一方、上半身は全体的に

毛が少なく、もちろん胸毛

もないし、背中にも毛は生

えていない。

腕や手の甲なんかにも、

うぶ毛程度しか生えておらず

下半身からは想像出来ない

ような上半身
なのである。

・・・と、言うよりは、普通に

生活を送るにあたって、

あまり下半身の毛深さを

第三者に知られる事はない。

まぁ上半身に至っては何

かと見られる機会も多い

ので

上半身からは想像出来ない

ような下半身
 ・・・と言った方

が適切かもしれない。



まぁ、そんな事はどうでもいい

のだが、今回は毛深くなく、す

っきりしている上半身のほうの

話である。

どうしても俺の中で、自分の

上半身に対して、

「これだけは譲れない」 

と思ってしまう「掟」が存在する

のである。


トラウマと言ってしまうと過言に

なるのだが、

今を去ること四半世紀ほど前

の話・・・・

当時、20歳くらいだった俺は、

ある日4~5歳ほど年上の会

社の先輩と仕事帰りに飲みに

行き、そのまま その先輩の家

に泊めてもらう事になったの

である。

その先輩は、

いわゆるかわいい系の男で、

顔も小さく、笑顔も非常に爽や

かな、会社でも女子にまあまあ

人気のある先輩だったのである。

後輩の俺から見ても、

「まぁこういうタイプは女子にモテ

るんやろうなぁ。」と思わせるよう

な感じで、


究極にどうでもええような、

考えるだけ無駄なような

もしもシリーズ
の答えでも、


「もしも俺が女で、この会社の

  誰かと付き合わな殺されると

  したら、う~ん。この先輩

   かなぁ・・・」




と思わせる、可愛くて 爽やか

系で そのうえ、ボケとツッコミ

もテンポよくこなせる先輩で

あった。



先輩宅に到着した時は、

もうすでに真夜中であった。



(先輩)

「おい!

 俺、シャワー浴びてくるから、

  適当にくつろいでてくれ!」




と、いいながら、

おもむろに俺の前で上半身の

シャツを脱ぎ出した。


その瞬間、俺は自分の顔が

凍りついたような表情に変わ

っていくのを止める事が出来

なかったのである。

ポーカーフェイスで有名な

この俺の顔を凍りつかせた

その原因とは・・・

それは、

先輩の「乳毛」である。

あのベビーフェイスのかわ

いい系の先輩の乳首に、

10センチ
ほどの長い長い

乳毛がぼーぼーに生えて

いたのである。 

しかも胸毛などは一切なく、

乳毛だけが理不尽に

ぼーぼーなのである。

しかも汗で身体にひっつい

ていて、それは正に 

ゲイラカイトが にらみを

きかせているかのような

威圧感を


 
 
俺に与えてきたのである。










(ベビーフェイスで爽やかな先輩)
 




(俺・・・)
 


「・・・・・・・・・・・・・・・」







 
 
 
「・・・・・・・・・・・・・・・」





 
 

「・・・・・・・・・・・・・・・」












 
 










 









「・・・きも!」






それ以来、

俺は、乳毛が許せないように

なってしまったのである。               

ただ、胸毛がぼーぼーで

乳毛が生えているのは

全然OKと思っている。

大体、胸毛ぼーぼーで

乳首の部分だけ、まーるく

毛が生えていない方が恐ろ

しいと思うのである。

ただ、俺のような胸毛とか

ないパターンでの乳毛は

あってはならない。

それが

俺の中の「掟」なのである。

次の日、家に帰って音速で

自分の乳毛をチェックして

(ちょっとだけ生えていた)

カミソリで剃ったのだが、

その後、毎朝ブラウンの

電気シェーバーでひげを剃る

ついでに乳毛も剃るという

のが習慣となり

またまたその後は、

家でタバコを吸う度に

ライターであぶり焼き切る

というワイルド系の処理方法

が習慣となったのだが・・・・


ある日、乳首をおもいっきり

火傷してしまった事があった。

半泣きになってすぐに氷で

乳首を冷やし、その後、

ヒリヒリするのを耐えながら、

メンソレータムを擦り込んで

いたのだが、たまたまタイミ

ング悪く 事情を知らない

純粋な妹
が部屋に入って来て

俺を見るなり、見る見る凍り

ついたような表情に変わって

いき黙ったまま部屋から出て

行ったのである。


うぅぅ・・・・



妹はその時の状況を後々

こう語っている・・・


日頃から、「まぁまぁ変態?」

と疑ってたお兄ちゃんが、

上半身裸で正座して、

あえぎ声を出しながら

自分のおっぱいを揉んでいる


・・・という変態レベルでも

末期症状のような状況を

目の当たりにして、

私は冷静に真実を理解しよ

うとはその時 思えなかった。 


・・・・・・・と。




今でも乳毛の処理は

もちろん続いている。 

ちなみに今の処理法は

風呂上がりに毛抜き

抜いているのである。

死ぬまで抜き続けるの

だろうか・・・・

例えば、絶世の美女が

目の前に現れ、


「お願い!貴方の乳毛に

魅了されているの!

抜かないでぇ~ん



・・・・・って言われたら、

俺は秒殺で抜く事を辞める

決意を下すのだろうか。

俺の四半世紀続けてきた

「掟」とは、そんなにたわい

もないものだという事なのか。

そもそも人の思いこみ

自分の中のこだわり自体

本当は大した意味もない事で

あって

他から冷静に見ると必ずしも

そうあらなくてはならないよう

な重要なものではなく、

ただの自分による自分の為の

自己満足のようなものである事

も 確かに多い気がする。


「抜かないでぇ~ん」 っていう、

あまりにも現実味のない例え

なので、考えにくいのである。 





人は、よく「思いこむ」のである。

こうあるべきだとか、こうでなく

ちゃいけないとか・・・

時に、ストイックな人間ほど、

その「思いこみ」を、

自分が深く傷つき、 

そして大切なものを傷つけて

まで貫こうとする。

余計な「思いこみ」を全て

消し去り、もっともっと心を

クリアな状態にして、

しっかりと色んな事を感じて

今を生きるべきですね。 

大切な、貴重な、 

今しかない今を・・・・



でないと、

失うものが大きすぎる・・・・・・・・