SGIMへ! 後編 | 飯塚病院総合診療科のブログ

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学会参加紀、後編です。

いよいよ、SGIM発表についてです。




発表会場はこんな感じです。ラフな格好の発表者も少なくありませんでした。
ただ、外人はなんであんなに蝶ネクタイ似合うんだろうかと。
また、咽頭炎で有名なセンター先生がウロウロしていました。オーラが凄い。

Clinical Vignette(症例報告)のポスター発表プログラムは複数あります。
朝一番のものもあれば、夕方最後の方の場合もあります。おおむね分野毎に分かれます。
朝一番と夕最後のスケジュールでは、オーディエンスの多さやフランクさなども違うように感じます(夕方はみんなややお疲れ気味ですが、リラックスしておりお酒を飲みながら回る人もいらっしゃいました)。

発表は、1時間の間に自由に目を留めてくれた人、声をかけてくれた人にプレゼンしていく形式です。ここはとても大事です。
「発表時間5分、質疑応答3分」みたいに指定されて、10人程度のポスターグループで座長が順繰り回っていくポスター発表とは異なります。つまり、1時間の間に誰も目を留めてくれなかったら、地蔵、もしくは壁の花状態です。なので、

・少しでも足を止めた人に声を掛けまくること
・腕組みやしかめっ面を止めて、"welcome"な態度を1時間続けること
・暇なときは、同じく暇そうなご近所さんとやり取りを楽しむこと
・人が人を呼ぶ、ということを利用すること
・型どおりの~分プレゼンはほとんど行わず、ディスカッションが主体。
・「足を止めてみよう」と思うようなポスターを作ること
・ハンドアウトやURL入りの名刺を上手く活用する

などが、発表のコツになるかな、と思いました。
英語は、まあ、皆さんGIM医やっているくらいなので非常に優しくおおらかで、何とかなりました。
しかし、英語が出来れば出来るほど、楽しめることは間違いありません。


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私の発表写真です。私の発表は夕方で、準備と緊張と諸々で疲れた顔をしています。
内容は、日本では時々遭遇する劇症1型糖尿病の症例。典型例ですが、その経過はまさしく急性膵炎だった、というもの。膵炎mimicとヒューリスティクス-バイアス辺りにポイントを置きました。

劇症1型は欧米ではほとんど知られておらず、興味深く質問してくださった方が多かったです。
民族性やGeneticsの話が関与する分野なので、類似するFlatbush Diabetes(Atypical Diabetes)についてのpaperを読み込んでいったことは非常に幸いでした。
しかし、"KPD; Ketosis Prone Diabetes"や"Aβ system"など、最近の話題には不勉強で、そこを主とした症例をボードの裏側(足が見えている方)で発表していたので、お互いに下をくぐって行き来し、ディスカッションできました。

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トロントのシンボル、CNタワーからの夜景です。
(三脚無かったので手持ち1.3秒露出)

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初めての海外学会でしたが、国内学会よりもはるかにチャレンジングでスリリングでした(国内学会もそれはそれで好きですが)。サポートしてくださった皆様には感謝してもしつくせません。

飯塚病院GIMでは今後、SHMやSGIMの常連になれるように頑張っていきます。