本日のシニアカンファのお題は「腹水の鑑別」by K村Dr.
腹水の貯留の患者さんは病棟でも、外来でもよく診ますが、腹水にどのようなアプローチをしていくのか、大変勉強になるレクチャーでした。
腹水の鑑別の基本と言えば、SAAG(Serum-Ascites Albumin Gradient)ですね。
血清アルブミン値-腹水アルブミン値が1.1より大きければ門脈圧亢進による腹水を疑います。
肝硬変+腹水+発熱とくれば、鑑別としては特発性細菌性腹膜炎がまず浮かびますが、1症例目はそんな症例。
しかし抗菌薬に反応せず、あれよあれよという間に悪化・・・、最終診断は剖検でつき、結核性腹膜炎という診断になりました。
抗菌薬治療に反応しない場合は結核性腹膜炎という大穴もあるんですね、、、勉強になりました!!
また2症例目は明らかに腹水があるのに、全く引けないという不思議な症例が。
確かに腹水のあるところを穿刺しているのに、全然引けてこない・・・一体何が起こっているのか・・・
実はこの症例、腹膜偽粘液腫という超レア疾患だったのです!!
なんと粘稠度が高くて、腹水が引けなかったのです。そんなことがあるのか・・・
一般的な腹水の鑑別から、超レア疾患まで本当に勉強になるレクチャーでした。
K村先生、ありがとうございました。
以上、今週はPGY3 きゃっほいがお送り致しました。