この一週間はとても寒かったですね!出雲でも雪が舞い


ました。


今年の神迎神事の日、旧暦10月10日は12月1日で


大荒れだった為、いつもの稲佐の浜で行う神事を急遽


稲佐の浜近くの上宮(かみのみや)で行われたようです。




上宮とは神在り月にいらっしゃった神々が、男女の縁組を


話し合う「神議」(かみはかり)を行う場所で、出雲の人でも


知っている人は少ないお宮さんです。


今年の風は異常でしたが、毎年この神迎え神事があると


海が荒れて、神様はやはり風に乗って来られる事を


実感します。






こんな寒い時は読書です。


村上春樹の「海辺のカフカ」を読みました。


主人公の田村カフカ(自称)は、十五歳の誕生日に


父親と過ごした家を出て、四国に向かいます。


そして、高松の甲村図書館で司書を務める大島さんや


自分が幼い頃、自分を置いて家を出た母と思われる?


女性と出会い、父親にかけられた「呪い」と向き合います。


物語は並行して、幼い頃に事故に遭いすべての記憶と


読み書きの能力を失ったが、そのかわり猫と会話の出来る


不思議な老人「ナカタさん」のお話が進んで行きます。


交わる事の無さそうな2つの物語が、ある殺人事件を


きっかけに重なって行きます。



話は難解な部分もあって、生(現世)の次に死(来世)が


あるのではなく、生の隣に死も存在していて、その上


生と死の世界の間に横たわる「リンボ」と言う中間地帯に


カフカは足を踏み入れます。


この村上春樹ならではの不思議で、頭の痛くなるような


世界を大嫌いとおっしゃる方も当然あると思いますが、


私は大好きです!


上・下巻で1000ページあまりの長編で、最初4分の1


までは2週間もかかってしまいましたが、あとの4分の3は


3日間で読破しました。


今「海辺のカフカ」を読み終えてしまって、喪失感を


味わっています。いわゆる「カフカ ロス」とでも言い


ましょうか?これからもしばらくは村上作品を中心に


読もうと考えています。


もう「ハルキスト」まっしぐらと言う感じです。(^▽^;)