2004年2月3日



この日は熱も上がってきて、かなりしんどそう。


午後3時ごろ、J(長女)の幼稚園へお迎えに行ってると、ケイタイがなった。


夫「もう耐えられへんから、今から帰って病院に行く」


私は夫を病院へ連れて行くつもりで、すぐに家に帰った。


しかし、夫は自分で行くと言い張るので、

「今日は節分だから、あなたが帰ってきたら、巻き寿司を買いに行くね」

と言って、送り出した。


なかなか帰って来なくて、心配していると、自宅の電話がなった。


電話に出ると


「Nさんのお宅ですか?堺市民病院です。

 ご主人が入院することになりましたが、こちらの病院では心臓血管外科がないため、

 他の病院へ搬送します。

 現在、搬送先の病院を探しているところです。

 すぐに来てください。」


と言われた。


驚きながらも、慌てて子供達を外に出す準備をした。


車の鍵を探すけど・・・ない・・・


夫が私の車に乗って行ったんだけど、自分の車の鍵も全部持って出てたのだ。


とりあえずお財布を持って、下の子を抱っこして、上の子の手を繋いで家を出た。

(ちなみに家の鍵さえも夫が持って出てたため、手元になくて、家は開けっ放しで出かけた)


病院まで車での行き方は分かるけど、車はないし、どうやって行こう・・・

タクシーってどうやってつかまえるの??


そのとき、目の前にバスが来るのが見えた。


走ってバスに飛び乗った。

家の前のバス停は駅へ向かうものしかなかったけど、1時間に2本ほどしか止まらないので、

すごいいいタイミングだった。


とりあえずそのまま駅まで行き、そこからタクシーに乗った。


病院に着くと、夫はストレッチャーの上で点滴を打たれてた。


私「大丈夫なの?」

夫「ごめんな。えらいことになってたみたい」



医者に呼ばれて病気の説明を受けた。


大動脈解離


初めて聞く病名で、説明をうけたけど、いまいちよく分からなかった。


心臓のすぐ下の動脈が胃の上くらいまで、中で裂けてるらしい。


搬送先が決まったけど、松原市。

堺市からはちょっと遠い。


長女は、たまたまお友達がこの病院の近くだったので、電話をかけて預かってもらった。


次女は抱っこしたまま、救急車に乗り込んだ。


松原の病院へ着くと、そのまま夫はICUに入れられた。


ICUの目の前の待合室で待つように言われたので、その間に夫の兄と、

夫の会社へ連絡をした。


夫の兄も、会社の人も「え?何??」って感じの反応だった。

そりゃそうだよね。

私もパニくってたし、よく分からない事を言ってたと思う。


そんなことをしてる間に「ご家族の方、中にお入りください」と言われたけど、

ICUには、6歳以下の子どもは入れないと言う。


たまたま、他の患者さんのご家族も、待合室にいて、その方達が

「赤ちゃんを見ててあげるよ」と言ってくれたので、

お言葉に甘えてICUに入る数分、次女を見ててもらった。

(今考えると、見ず知らずの方に預けたのは怖いけど、預かってくださった方には感謝!)


夫の大動脈解離は、手術をせずに内科的治療での温存治療になるらしい。


その治療期間は未定。



すぐに私の妹夫婦も来てくれて、これから夫の入院する病院へ通わなければいけないし、

次女をしばらく預かってくれることになった。