間質性肺疾患患者の標準看護計画 | なりたて看護師の試験対策ブログ

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看護師の国家試験を受験する前に学ばなければいけない事や、知っておいて損のない情報を垂れ流しています。なにかの参考になれば幸いです。かなーりマニアックな内容ですので専門用語ばかりです全部説明はしていられないのでフツーの人は外国語感覚でサラっと流してくださいな

間質性肺疾患患者の標準看護計画


間質性肺疾患とは

肺の間質(肺胞壁、気管支周囲組織、血管周囲組織、肺胸膜下層、小葉間結合組織など)を病変の場とする肺疾患
間質性肺疾患の分類
感染症--- マイコプラズマ肺炎、粟粒結核、ニューモシスチスカリニ肺炎
免疫学的疾患--- 膠原病肺、過敏性肺臓炎、薬物誘発性肺炎、Goodpasture症候群
悪性腫瘍--- 癌性リンパ管症
化学物質、環境大気汚染--- 石綿肺、珪肺、パラコート中毒
放射線照射--- 放射線性肺炎
原因不明--- 特発性間質性肺炎、サルコイドージス、器質化肺炎を伴う閉塞性細気管支炎(BOOP)、好酸球性肺炎、肺好酸球性肉芽腫症、アレルギー性肉芽腫性血管炎、びまん性過誤腫性、肺脈管筋腫症


間質性肺炎(IP)とは

肺胞道あるいは肺胞のうという肺気道系の最終部分に炎症を起こしているものを肺炎という。肺胞のなかが炎症の場となる一般の肺炎(肺胞性肺炎)と異なり、肺胞上皮(肺胞内腔の表面)や肺胞間の隔壁に損傷があったり、肺胞がつぶれるものを間質性肺炎という。
特発性間質性肺炎(IIP)とは
間質性肺炎の多くは原因が不明で特発性間質性肺炎と呼ばれ、進行性に間質の線維化を来す。肺炎のつぶれが肺全体に及ぶものは急性間質性肺炎と呼ばれ危険である。肺胞は、その上皮から分泌されるサーファクタント(肺拡張因子)という表面活性物質によってふくらんだ状態を保っているが、間質性肺炎はサーファクタントが欠乏し、肺胞はつぶれてしまう。肺胞壁に取り付いた硝子膜は肺胞におけるガス交換を阻害し、肺胞の萎縮をもたらす。つぶれた肺胞が浸出物のなかに埋まったままでいるとしだいに肉芽組織にとってかわり(器質化)、しだいに線維化した組織となり、その結果もとの肺胞腔はつぶれてしまい、空気の通り道である気道だけが残ってガス交換ができなくなってしまう(肺線維症)。50%生存率は 4~6年の報告が多く、死因は原疾患によるものが大半で、それに肺癌の合併が目立つ。

分類

急性 Humman-Rich 症候群、急性間質性肺炎、病理学的にはびまん性肺胞障害(DAD)
慢性 蜂巣肺の存在、肺野の縮小
 定例型(A群) 蜂巣肺は存在するが、肺野の縮小は軽度
 非定例型(B群) 気腫化、のう胞のため肺野が拡大する例もある


症状

 息切れ、乾性咳嗽が特徴的で発熱などがみられる。
 病期がすすむと痰、ばち指、チアノーゼがみられるようになる。


原因

 粉塵吸入
 自己免疫機序


検査

血液検査--- 乳酸デヒドロナーゼ(LDH)上昇-活動性の指標になる赤血球沈降速度亢進、
C反応性蛋白(CRP)高値、抗核抗体、リウマチ因子陽性
胸部X線、CT--- 蜂巣肺、肺野縮小がみられる
呼吸機能検査--- 肺気量の減少、肺拡散能力の低下、低酸素血症
病理学的検査--- 経気管支肺生検(TBLB)、開胸肺生検
気管支肺胞洗浄(BAL)液--- 好中球、リンパ球の増加を認める例はあるが、特異的な所見はない
Gaシンチグラム--- 活動性の高い例でガリウムの集積を認める


治療

 副腎皮質ステロイドホルモン
慢性型の急性増悪例、急性型が適応
プレドニゾロン(PSL) で1mg/kgを経口4週間、2~4週で 5mgずつ減量
重症例ではパルス療法(メチルプレドニゾロン1g/日静注、3日間)
副作用
精神障害、消化性潰瘍、糖尿病、感染症の誘発、増悪、骨多孔症、筋力低下、浮腫、高血圧、ムーンフェイス、血栓性静脈炎
 免疫抑制剤
シクロホスファミド
アザチオプリン
合併症 肺癌、気胸、気道感染

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