今頃、どこにいるの?? | 一郎のだまされ日記

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チーム黒山レーシング 黒山一郎でございます。

 

今年の夏、うちの工場で巣立った全員集合のツバメちゃんたちです。今頃、どこにいるのかな〜♪

ツバメは一回に、5個の抱卵をして雛を育て上げます。これを2回繰り返しますので、ごく普通には10羽の雛が育ちます。

 

①ですが、6個の抱卵も時々ありまして、この時は卵から孵って雛になっても、かなりの確率で1羽は押しくら饅頭に負けて巣から落ちて死んでしまいます。

②基本的に抱卵5羽の雛育ては、2回だけです。ですが、まれに3回目の抱卵雛育てもありまして、この3回目になると、親鳥の負担が大きいらしくて餌運びもままならず、親鳥が自分が食べるだけが精一杯らしく、5羽の雛が栄養失調でやせ衰えミイラのようになって、巣の中でほとんど死んでしまいます。

③3月終わり頃に工場にやってきて、2回の抱卵雛育てをして7月には終わりが基本なのですが、たまに晩婚なのがいまして、1回目の抱卵雛育てが終わったのが7月の終わりになることがあります。ここから本能で2回目に挑戦して雛育てをしますが、時期が遅いのかなんだかの理由で、これもまた雛全員が、栄養失調でやせ衰えミイラのようになって死んでしまいます。

 

自然界の事だから成りいきは「無視放置」が正しいのですが、巣からの雛の落下はいたしかたないとして、3度目の抱卵と、晩婚、遅くに2回目の抱卵はどちらも、雛が日々衰えていって死んでいくのを見るのは忍びないものです。

 

で、今年は工場内に巣が5つバラバラに出来まして、皆さん全羽、栄養満点で巣立つように出産調整をしました。方法は簡単です。3回目の抱卵を始めそうな時や、晩婚で2回目の抱卵を始めそうな時は「アッサリと巣を壊して取り除いてしまう」のです。壊された巣の持ち主ツバメは、いっときキョロキョロしていますが、あっさりあきらめて巣のあった止まり木止まって夜は過ごしていますが、もう巣作りはしません。「壊されてよかった」と思っているのかも。

 

この作戦が良かったのか、5つの巣共に全羽育って工場内をクルクル飛び回り、一時期はまさに「ツバメ屋敷模様」の黒山レーシング工場でした。

 

 

ツバメは天敵が多いらしくて、自然界での寿命は1年から2年で、動物園で飼育すると10年以上は生きると言います。それと、毎年また同じ巣に帰ってくるかどうかの調査で、足輪を付けて調査して見ると「40%が帰ってくる」という報告があります。

 

 

まあいずれにせよ、益鳥のツバメさんが毎年3月中旬の頃に「迷わずためらわず」に工場の中に飛び込んでくるのはうれしいですね。また来年の3月中旬が楽しみです。

 

 イチローより