2024年04月29日(月)昭和の日 晴のち曇
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睡鳩荘(すいきゅうそう) - 旧朝吹山荘。
実業家朝吹常吉(三越社長等歴任)とその娘のフランス文学者朝吹登水子の山荘で、1931年(昭和6)築。
設計はウィリアム・メレル・ヴォーリズ。
2008年7月、愛宕山(矢ケ崎河畔)からタリアセンに移築。
2017年(平成29年)に登録有形文化財に登録された。
湖畔を歩いていると、睡鳩荘のモルタル塗りの煙突が見えてきた。
外壁はマシンカットログ?かと思ったけど、
コーナーで組んでいないので、不揃いの松材を横張りにして山荘風の趣を出したようだ。
反対側にもモルタル塗りの煙突があって、白いデッキと窓枠と共にベンガラ色の外壁のアクセントになっている。
1階の湖に面した広いポーチが素敵~♪
建築当時の平面図を見ると、現在は玄関になっているポーチの横は日本間だったようだ。
女中室が二部屋あるところが、さすがブルジョアの別荘。
お風呂が五右衛門風呂だったのは、ちょっと意外。
1階はタリアセンの入場券で見学可。
広間(居間兼食堂)には、床面まである両開きのガラス窓があり、玄関を設けなかった別荘の玄関代わりでもあったようだ。
玄関が事足りたということは、靴を履き替えない生活をしていたということかな。
英国留学経験があった朝吹常吉氏は、ここで英国式に暮らしたというからそうなのだろう。
五右衛門風呂は英国式ではなかったかもしれないけど。
設計者のウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880年 - 1964年)は、アメリカからミッション(キリスト教の伝道)のために来日。
その過程で、建築設計の依頼を受け、学生時代にMITで学んだ建築学を駆使して、当時人気のあったスパニッシュ・コロニアル・ミッション様式の建築物を設計。
関西、滋賀県八幡(現:近江八幡市)を中心に多くの作品を残した。
夏季には軽井沢に拠点を移し、こちらでも数多くの建築を手がけた。
ヴォーリズ合名会社(のちの近江兄弟社)の創立者の一人としてメンソレータムを広く日本に普及させた実業家でもある。
(つづく)