プロテインS 欠乏症、プロテインC 欠乏症 | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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プロテインS 欠乏症、プロテインC 欠乏症


プロテインS やプロテインC は、血液を固める( 凝固させる) 活性化Va 因子、活性化VIIIa 因子を不活性化させる作用があり、血液凝固を防いでいます。


プロテインS やプロテインC が減少すると血液凝固が起こりやすくなり、血栓、塞栓ができやすくなります。妊娠中は、プロテインS 量が低下しやすいため、血栓症のリスクが高くなります。


プロテインS 欠乏症は白人では、0.03 ~ 0.13% と低率ですが、日本人では1.6% と高率で、日本人に多いのが特徴です(3-3)。厚生労働科学研究班(齋藤班)では、不育症患者ではプロテインS 欠乏症が7.4% と日本人の平均値より高率でした。


Sakata T, Okamoto A, Mannami T, Tomoike H, Miyata T. Prevalence of proteinS deficiency in the Japanese general population: the Suita Study.

J Thromb Haemost. 2004 ; 2 : 1012-1013.


(日本産婦人科学会HPにあるこちらからの記事 を引用しました。)