今回の受精着床学会では胚盤胞のグレードも大切ですが、胚盤胞の直径で胚の妊娠率が決まるという演題が散見されました。
この演題では胚盤胞の直径を以下のように4群に分けて妊娠率、生児獲得率をみています。胚盤胞直径 (140μm 未満・140-160μm 未満・160-180μm 未満・180μm 以上 )
結果
胚盤胞直径別の妊娠率および生児獲得率は
140μm 未満 : 37.1%、28.2%
140-160μm 未満 : 53.9% 、38.6%
160-180μm 未満 : 59.1% 、46.5%
180μm 以上 : 61.3% 、48.6%
このように直径が大きくなるに従い妊娠率、生児獲得率は高くなっていました (P < 0.05)。
結論
胚盤胞の直径は妊娠率、生児獲得に関係しており今後はグレードだけでなく、このような観点から移植胚を選択することも必要であると思われます。
また、胚盤胞の大きさが小さい場合には少し早く融解して子宮内膜と胚盤胞を合わせることにより妊娠率を上げていける可能性があると思われます。