これまでに販売されたチケットも新改札口に対応しており使用は可能だが、チケットには使用済みを示す穴が開かなくなり、使用・未使用の区別が不可能になった。
こうした動きに敏感に反応したのが、全国の金券ショップでつくる日本チケット商協同組合(東京都)。
組合は新改札口が導入された直後、加盟する約650店に対し、チケットの取り扱いに注意するよう文書で呼びかけた。買い取り中止を決めたり、汚れや折り目があるものは原則取り扱わない。
組合の担当者は、
「金券ショップでのパスポートの販売量は確実に減った。昔からの人気商品だっただけに、正直戸惑いはある」と話した。
これに対し、オリエンタルランドは新方式導入について、
「金券ショップ対策ではなく、あくまで入園をスムーズにするためだった」
「思い出として券を持ち帰る人が多いので、未使用のチケットと混同しないよう注意してほしい」
と当時の談話を残した。
東京ディズニーランド(TDL)と東京ディズニーシー(TDS)のチケット「ディズニーパスポート」の取り扱いをやめる店舗が相次いだ昨年以降、入園時にチケットに穴を開ける入園ゲート(改札口)から、バーコードなどを読み取る新システムに順次切り替えた。今は全ての改札口が新方式に変更されたため、金券ショップではチケットの使用・未使用の見分けがつかなくなったという。
TDLとTDSのチケットは、窓口販売とインターネット販売が一般的で、割安なチケットを求めるリピーターも少なくなかったという。両園を運営するオリエンタルランド(千葉県浦安市)によると、従来はチケットを改札口に挿入して入園。インターネットで購入した場合に印刷されるQRコードはスタッフがスキャナーを使って手作業で読み取っていた。
一方、新しい改札口は、チケットに印刷されたバーコードやQRコードをタッチ式で読み取る仕組みで、改札口を通過する時間が短縮された。(産経ニュース編)