蒼夜は アキラの後頭部に手を回すと 彼の顔をぐいっ、と引き寄せ そしてくちびるを重ねた。
ぱち・・くり・・
目を見開いて ゆっくりと一階瞬きをしたあと アキラはやっと思考が回ってくる。
・・・・えっと・・・キス・・・してる? 蒼夜から?
驚くアキラに 蒼夜はふっ、と笑い出して「あ・・・、胸が痛いっっ」とアバラを抑え顔をしかめた。
「まったく・・・。いつまでもこどもじゃないんだからな。ちゃんとお前との「未来」を考えてるよ」
「それって・・・俺が抱いていいってことだよね?」
「・・・・・そこまでは考えてない・・・」
ひくっ・・と引きつる蒼夜と 嬉しそうに屈託なく笑うアキラは 額をこつん、と突き合わせると もう一度軽くキスをした。
「・・・・お前が俺より強くなったら考えてやる」
「言っておくけど 俺、まだ成長期だからね。蒼夜よりも身長が高くなって 強くなってぜったいに押し倒してやるから」
「・・・・はは・・・、俺がじいさんになるまで待っててやるよ」
「そんなにかかんないよっ」
蒼夜は 成長したアキラを見て いつまでも守るべき対象じゃないと感じた。