その時 アキラは「の人には俺が必要だ」と思ったのだった。
だれかの代わり、それでも 自分を必要としてくれる蒼夜。
それが アキラには「希望」になったのだ。
「なんだか浮かれてんな。初仕事だろ? 緊張しろよ」
リュウは不機嫌に言い放つと 「できたから 別の部屋に行け。マイクの調子を確かめる」と背中を向けた。
「・・・・うん、蒼夜のとこに戻ってもいい?」
「すきにしろ。俺は忙しいんだ」
改良した自分用のイーグルを握ると リュウはわざとらしくため息をついた。
「俺は・・・武器は?」
「持たせられるかよ、素人のガキに」
「ガキって言うな。アキラって名前があんだけど。それに銃くらい蒼夜に習ってる」
「人間を撃ったことねぇなら持たせられねぇよ。おもちゃなら買ってやっけど」
「・・・・・ムカつく・・・」
ふんっ、とアキラは鼻息を鳴らすと すぐさま部屋を飛び出した。
それを部屋の隅で黙って見ていたマオは
「こどもなんだからあんまりいじめないでやってよ」
とリュウを窘めた。
すでに自分の分のイヤホンなどは装着してもらっている。