ただひたすら抱きしめている僕の背中をとんとん、と優しく叩きながら

 

 

「なんだよ、怖い夢でも見たのかよ」

 

 

と大ちゃんは意味が分からず困っている。

 

 

・・・どっちが「夢」？

 

 

大ちゃんと離れていた時間もリアルだし　いまこうして抱きしめている大ちゃんもリアルだ。

 

 

「ほら、アイスも買って来たんだ。溶けるから冷凍庫に入れたい」

 

 

僕を少し強引に引きはがして「変なマオ」と笑って　大ちゃんは　僕の頬にキスをすると　また買い物袋をあさりだした。

 

いつもの見慣れた光景。

 

二度と見ることが叶わないと思っていた姿。

 

それが　ここにある。

 

 

「寝汗かきすぎだぞ。シャワーでも浴びて来いよ」

 

「え？　・・・臭い？」

 

 

「・・・ちょっと」

 

 

くすくす、と笑う大ちゃんに　僕もつられて笑顔になる。

 

 

・・・幸せが　いま目の前にあるんだ

 

 

例えようがない気持ちで胸がいっぱいだった。

 

 

 

 

それは

 

たった２４時間の神様がくれた贈り物だった。

 

でも　僕は　いまのこの幸福な気持ちは忘れることはない。

 

 

 

　歌詞が泣けるので聴いてみてください。

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