横浜のとある場所に。
私たちもよく、
デートで行っていた場所。
懐かしい。

でも今日は、
そんな呑気な気分じゃない。

ちゃんとそこに居てくれるのか。
約束したように、
待っててくれるのだろうか。

急いで向かうと、
約束したように、
ベンチで待っていた。

「あー良かったー。無事で」
私は思わず、
有香ちゃんママを抱きしめた。

うわぁん、と、
有香ちゃんママは泣き出した。
そして、
「ごめんなさい、ごめんなさい。
本当にごめんなさい」と
何度も謝っていた。

「いいよ、いいよ」
何に謝ってるか分からないけど、
私はそう答えた。
「なーんか、
美味しいものでも食べるか!
ね?そうしよう?」
茂さんには車で待機。
私は彼女を誘って、
スイーツを食べに行った。

その疲れた顔が、
今日の修羅場が見て伺える。
私からは何も聞かない。

「りん先生や麗子ちゃんは、
何でここまで出来るの?
私のしてること最低でしょう?
友達やめられちゃったよ」

「いいじゃなーい。
お節介なの。私も麗子さんも。」

有香ちゃんママは、
パフェを食べながら泣いていた。

「今日...会社に夫が来て...、
仕事辞めさせられました。
もう私は行けません....。
それだけなら良かったのに....

まだ話が続く