ママさんのご両親は、
どうか離婚をしてくださいと
お願いしていた。

バカな娘です、
どうしようない娘なんです、
だけれど私たちの娘なんです。
大変な罪を犯してしまいました、
だけれど✖︎✖︎さんにも、
娘にも幸せになってもらいたい。
こんな親心を
許して頂けませんでしょうか。

私たちは、
必死な親御さんの姿をみて、
涙が出て来てしまった。
もう一緒にいたら、
ママさんは死んでしまう。
有香ちゃんの嘘をつく行動も
もう限界だ。
どうにかして助けたい、
そんな気持ちが伝わってきた。

でも被害者のパパさんとしたら、
許せないのも分かる。
分かるんだけどさ....

「パパさん、
このままだったら、
きっとみんな不幸だよ...」

「りん先生は、
素敵な旦那さんと家族に
囲まれているから、
分からないんですよ」

私は麗子さんとゆみちゃんにしか、
バツイチの話や、
ヨーダのことは言っていなかった。
あまりに過去の事だから、
話すことでもないし。
ずっと言わないでいた。

「パパさん、
私はバツイチなんだよ。
最初の結婚相手は、
不倫ばっかりされたんだよ。
だから私はパパさんの気持ち、
分からないわけじゃないよ。
むしろボロボロになる気持ちも
よく分かるよ。
だからこそ、もう恨むのは、
止めて欲しい。
パパさん、
それは愛じゃないよ。」
たぶん私はそんなような事を
言った気がする。
必死で話した気がする。

裏切った人とやり直すなんて、
互いによほどの覚悟と愛が
なかったらできない。
その愛は許すことも、
きっと含まれている。
私はヨーダを許す気もなかったし、
やり直す気もなかった。
もう私には愛はなかった。

そんな話もしたかな。

今はツライかもしれないが、
前を向いて全て解放したほうが、
きっといい。
絶対、幸せが来るはずだから。
人を恨みながら、許せないままなら、
きっとパパさんは苦しくなる。
もっともっと苦しくなる。
自分から幸せを潰さないで欲しい。