毎日、仕事と子育て、
家事はそこそこ。
近所やら何やらの仕事。
1日がそれで終わってしまう。
もちろん、
どれも自分が選んだ事ばかりで
無理なくやっているつもり。
ただ自分の時間というのは、
全くなかった。
仕事が始まれば、
お金を貰うわけだから、
仕事に集中して、
子どもの相手をしてるときは、
子どもが最優先。

少し前までは、
バレエ、ピアノ、料理教室、
ときどきバイト。
といった、お気楽な感じだった。
自分の趣味をしていたから、
それはそれはストレスフリーだった。

だから、
ピアノのサークルに
誘って貰えて嬉しかった。
レッスンに通うと高いし、
行けない日があっても
気にしなくていいなら
楽しめそうだった。

久しぶりに弾くピアノ。
4歳からやっていて、
大好きなピアノ。
私は水を得た魚のように、
子ども達とピアノを弾いていた。
上手に弾けるとか、
腕前とか関係なく、
ただただ楽しい。

まもなく、
ピアノサークルが始まる。

サークルは、
金曜日の夜で19時〜21時半。
それから飲み会だという。
私は子ども達を寝かせてから
向かうと言っているので、
一番最後かもしれない。

薬局に薬を貰いに行くと、
紺野くん(仮名)が担当して
くれた。
「北山さん、今日ですね!
みんな楽しみにしていますよ。
でも無理しなくていいですよ。
一応、僕の連絡先渡しておきます。
場所は分かるかなぁ。
この辺じゃないんだけど」

住所を見たら、
自宅に近い。

「あ、大丈夫そう!
自宅に近いよ、ここ」

「良かったです。
研究室の先輩の家なんですよ。
もし分からなくなったら、
連絡くださいね」

また新たな出会いが始まる。