また高級スーパーで、
エセセレブと会った。

そして、
今日もまた何かくれようとした。
もうマニキュアとか、
そんなレベルじゃない。
シャネルのポーチだった。((((;゚Д゚)

私は言ってしまう。
「いつもこんな高級なもの、
貰えないよー」

「いいのいいの、
可愛いと思ったから貰って?」

「あのさー、
私のこと嫌いになっていいから
本音を言っていいかなぁ?」

「あ、うん?」
ちょっとビクビクされた。
嘘を指摘されるんじゃないか、と
思ったのかも。

「あなたって、
本当に素敵な人だよね。
絶対に誰かの悪口も言わないし、
おしゃべりも上手だし。
人を嫌な気分には絶対にさせない
んだから。とても素敵だし、
私はマネしたいなぁと思うよ」
私は、エセセレブの良い所を
褒めて褒めた。
本当に良い所を褒めた。
私はあなたを見てるよ、という
意味も含めて。

私は続けて、
「あなたは良い人だから、
こうやって周りに気を使えて
無理までしちゃうけれど、
もう頑張り過ぎなくていいんじゃ
ないのかなぁ?
私はこんな事をしなくても、
素敵な人だと思ってるんだよね。」
と言った。

彼女は、
我慢していた糸が切れたのか
涙目になっていた。

「それからねー、
うちなんて夫が無職なんだぁ。
だからさぁ、こういう事されると
悲しくなるし妬んじゃうよー。
あなたは優しい人だから、
他人の気持ちも分かってくれる
かなぁって。
もっと楽しい話をしたいなって。
地元も詳しいから、色々教えて
欲しいなぁ」
とも言ってみた。
内心は僻んでもいないが、
自慢話をすることで、
嫌な気分になる人もいるよ、
独壇場になるというのは、
相手のことを考えられてないよ、
というメッセージを送りたかった。

エセセレブは、
「りんちゃんごめんね」
と謝ってきた。

「ううん。こちらこそ。
だけど、あなたはお金持ちの話より
楽しい話が出来る人だし、
優しいし、きっともっと良い方向に
お金を使ってくれたらなって。
そう思ったんだ。
なんせ人の悪口を言わないなんて
やっぱり素敵よ。
心が清らかなんだね。」
もっと褒めた気がする。

エセセレブは、
嬉しそうに帰って行った。
少しでも気持ちが届くといいな。