こんな時間に、
私や麗子さんが来る事もない。
誰も来るような時間じゃないから、
それはそれは驚いていた。

ママさんは慌てて、
「りん先生、前の上司です。
お世話になった方で、、」と
必死に取り繕っていた。

私は、
「ママさん、もういいよ。
そんな嘘はやめてくれないかな?
不倫相手だよね?」と、
きつく言ってしまった。

この不倫相手だが、
正直、かっこよくない。
どこが良いのか、
さっぱり分からない。
顔も微妙、外見も微妙、
人柄も良さそうな感じがしない。
一体何がいいの?
リスクを背負ってまで、
この人がいいの?
そんな風に聞きたくなるくらい、
良さが分からない。

普通なら、
ママさんが友人から怒られてると
分かったら、守るだろうに。
互いに離婚をして、
本気で付き合おうとしてます、
とかさ。何か言えばいいのに。

その不倫相手は、
「失礼します」とだけ言って、
平然とした顔で出て言った。
あくまでも、知らないふり。
上司と部下らしい、
距離を取っていた。
なーにそれ。

「ねぇ、ママさんどうして?」

「彼がどうしても会いたいって。
やり直したいって。
そんなメールを貰ったの。
私からじゃないんだよ」
そう言って、
ママさんが携帯を見せてくれた。

その通りだった。

「またやり直しちゃったの?」

「それはまだ分からないけど。
でもこんな私を見ても、
抱きたいと言うの。」

一時期よりは、
元気になってふっくらとした。
昔よりは細いけど、
セック○するには、
性欲が湧く体型ではある。
ガリガリで、、、という感じでは
なくなっている。

不倫男は、
単にセック○目的だろうけど、
ママさんはまた完全に、
精神安定剤の役割として、
不倫男に依存してしまっている。
また傷つくだけなのに。