大阪市主催による中之島文楽2023に行ってきました。
公演の詳細はこちらで
OSAKA BUNRAKU 文楽を中心とした古典芸能振興事業
会場は、おなじみの大阪市中央公会堂。
今年の中之島文楽は、若き芸術家による現代的アートとプロジェクションマッピングと、人形浄瑠璃文楽に加えて講談まで、古典芸能と現代美術が見事に融合して、「斬新」でした。
非常に見応えのあるステージになっていて、見やすく分かりやすく面白いうえに、チケットはリーズナブル。大満足。
美術は後藤靖香さん。
2023年のテーマは「ガブ」
ガブとは、若い娘の人形の顔が一瞬にして鬼の顔に変わる仕掛けのある特殊な首(かしら)のことです。
嫉妬と怨念が募って、若い女性が鬼に変化したり、人間を騙すために鬼が女性に化けたり・・・。
『日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)』渡し場の段
『増補大江山(ぞうほおおえやま)』戻り橋の段
大変ドラマチックな演目が二つ上演されました。
各演目の前に、出演者による見どころについてのお話があり、さらに講談の旭堂南海さんが物語を分かりやすく迫力いっぱいに語ってくれました。
旭堂南海さん講談の中で、刀剣についても(髭切とか膝丸とか)説明がありました。こちらも興味深く面白かったです。
A3用紙1枚の両面4ページを使ったプログラムが配布されたのですが、必要な情報がこれに全て掲載されています。しかも美しいプログラムです。
上演中は迫力ある絵がプロジェクションマッピングによって背景に映し出され、ここぞという場面では人形が大きく映しだされ、「八雲琴」を演奏する場面では演奏者の手元が映し出されていました。どの映像もタイミングよく出て、見たいところを十分に見せてくれるので、気持ちいい。
中之島文楽はいつも趣向を凝らして上演されますけど、2023はいつもと違う。
主催の大阪市をはじめ制作に携わる方たちが、もの凄く頑張ったのではないか?と感心してしまうほどでした。
終演後はフォトセッションタイム。
秋のひと時を楽しく過ごせました。
文楽って、楽しい。