京都四条南座で三月花形歌舞伎を観てきました。
演目はこちら
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乍憚手引き口上(はばかりながらてびきこうじょう)
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女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく)
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忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)
将門
改札でこちらを頂きました。
妖艶な滝夜叉姫のコースターだそうですが、これは使えませんね(;^_^A
大切に保存いたします。
いつもの3階席からの眺め。スッポンもちゃんと見えます。とても見やすいです。
ただ、南座の3階客席の狭さと階段の段差が高すぎるのには困りますね。高齢者や足腰の弱い人にはキツイ!
壱太郎さんの口上から始まりました。
客席から登場した壱太郎さんは、上演作品の紹介からプログラムと南座特製お弁当の販促もして、最後は南座マスコットのミナミーナちゃんと撮影タイムまで。
最初の演目女殺油地獄は、人形浄瑠璃文楽が初演(1721年)とのこと。
私は文楽でこの演目を初めて観ました。その時の衝撃と興奮を今でも記憶しています。
歌舞伎版は初めてなので、役者が演じるとどうなるのか?と開演前から期待でワクワク。
見せ場となる豊島屋油店。
文楽では、人形遣い3人が息を合わせた見事な動きで油まみれの中での殺人を表現。
歌舞伎では油の代わりにふのりを使っいるそうです。
油でドロドロになり転げまわりながら、凄惨な殺しの場面を美しい型で決めて見せる壱太郎さんと隼人さんの迫力あるお芝居に、客席がシーンとなり舞台に集中。
与兵衛は本当に悪い奴。幼い子どもを残して死ねないと命乞いするお吉を無残に殺し、金を盗みます。
お吉の哀れさ。こんな悪人に親切にしたばかりに・・・。
与兵衛は救いようのない極悪人ですが、歌舞伎や文楽によく登場するボンボンでもありますね。真面目に働いていれば、社会的経済的に恵まれた生活ができるのに、世を拗ねて親にも背いて道を誤ってしまう。
この演目が現代で繰り返し上演されるのは、人間誰しも心の中に与兵衛を抱えているからでしょうか。
忍夜恋曲者は、美しくて派手な演出のある幻想的な舞踊劇でした。
重いお芝居の後なので、こういう組み合わせもいいですね。