今日、四肢が不自由な方の日常を取材したドキュメンタリー番組を見ていたら、

その人が、バスに乗るとき、運転手さんに「お願いします!」と言っていて、「バスに乗るときは時間がかかるので、いつも運転手さんにあいさつを欠かさない」というナレーションが入りました。


私は、「日本では、障害者の人が周りに気を使うんだ・・・」と、驚きました。


彼女には、時間がかかって、申し訳ないという気持ちがあるのでしょう。


でも、カナダだったら、体の不自由な人やお年寄りなどに対する視線は、とてもやさしいです。

時間がかかるのは当たり前。

バスに乗るときは自然にそういう人たちを優先するし、スロープの上下もゆっくりだけど、それにイライラする人なんていない。バスの運転手さんも、車椅子の人に「ここで降りたい?」と聞いて、バス亭じゃない場所で停車してあげたりします。



日本人は、物事を合理的に進めようとするんだなーと思います。

カナダでは、電車が突然停車するとき、原因を説明するアナウンスは一切ありません。あるとき、長く電車が停車してしまったことがあり、アナウンスもないのでいつ発車のめどが立つのか分からず、乗客の間にも、困惑や疲れの空気がただよいました。あきらめて電車を降りる人が出始めたとたん・・・プシューッと電車のドアがいきなり閉まり、根気強く車内で待ち続けていた人たちは笑顔で「イエーイ!!」と大喜び。降りてしまった人たちは苦笑い。

「お待たせして申し訳ございません」とか、「あと○○分ほどで発車します」というアナウンスもないなんて、日本じゃありえないよね~、と、一緒にいた友人と目を丸くしたのでした。


モントリオールに行ったときは、教会の駐車場の入り口に、お布施を集めている教会の人が立っていました。

教会の駐車場は無料です。現地在住の日本人ガイドさんが言いました。「教会も資金のやりくりに困っていて、ああしてお布施を集めているんです。駐車料金を取ればいい話なのに、取らないんですよ」。モントリオール全体が、そういう感じらしいです。物事を合理的にやればいいのに、やらない。「もっとこうすればいいのに・・・と思うことがしょっちゅうなんですよ」と、ガイドさん。


カナダと日本は、生活水準は同じくらいだと思いますが、大きく違うのはここだと思いました。

日本人はいつも、「もっと便利に」「もっと早く」「もっと快適に」を追求してる。

でも、カナダの人はあまり気にしない。そりゃ、カナダは日本ほど便利じゃないし、サランラップとか生活用品の質もあまりよくない。お店は6時に閉まっちゃう。礼儀は日本人と比べていまいち。でも、みんなあまり気にしないみたい。



それと、もう一つ感じるのは、人と人とのコミュニケーション。

日本人は、他人に遠慮しすぎて、言うべきことも言わない気がします。もっと言葉にすればいいのに、と思うのです。

先日、マクドナルドで並んでいたとき。レジの人が一人増えて、私を見て「次の方どうぞ」と言うのです。が、私の前には一人、待っている男性がいます。彼が先なんじゃないの、と思って躊躇していると、レジの人が再び、私に「こちらのレジどうぞ」と呼びかけます。私は男性の背中をちょんちょんとし、「あっちのレジ空いてますよ」と言うと、「あっ、僕は違うんですよ」。どうやら、すでに注文済みで、注文の品を待っている人だったようです。

レジの人、分かってるなら、そう言ってくれればいいのに!

なんか、日本の以心伝心文化、空気読む文化も、まどこっろしくて、疲れます。

みんな、もっと気軽に話しすればいいのに。


知らない人同士、もっとコミュニケーション取ったほうが、毎日が楽しいと思います。


カナダの人は、スモールトークが大好きだから、バス停で、コーヒーショップで、他人同士でも気軽に声を掛け合ったり、話しかけたりします。

私の彼など、その最たる者で、しょっちゅう他人に話しかけます。バスの中でスノボを抱えている男性に、「そのスノボ、かっこいいね。どこにすべりに行くの?」とか。話しかけられたほうも、「グロウスマウンテンまで行くんだよ。・・・・・・・・・(私には聞き取れず)」などと話し出します。

コンビニの店員さんにも銀行の窓口の人にも、「調子はどう?」の言葉で会話が始まります。



日本人がそういうふうにできていないことは分かっているし、

自分だってその一人なんだけど・・・



カナダはラクでいいなー。