お盆は春と秋の彼岸と同様に建墓の多い時期です。
ここ数日は少しは猛暑が緩和されてきたかなと思いますが
7月中旬から二週間ほどはとんでもない暑さでしたね。
皆さんは暑さ対策してましたか?
私は常日頃から夏場の建墓は出来るだけ避けた方が良いと言ってきました。
もちろん雨天の施工に比べれば良いとは思われますが
「晴天の日の施工」という観点でとらえると
やはり夏場は建墓に適してるとは思えません。
実際のところ石材店にとってはお盆前は猫の手も借りたいくらい忙しく
この時期に暇な石材店などありません。
なので私のこの記事は多くの石材店からは
「何を書いてるんだか・・・」
「実際、迷惑なんですけど」
などと思われる事でしょう。
しかしマイナーなこのブログにおいては
一般消費者が理解できない、知らないことを発信するのが目的なので
なぜ夏場に建墓するのを避けた方が良いかという事を話してみたいと思います。
何回も書いてますが夏場に建墓を避けたい理由とは?
私は墓石営業を始めて2,3年経った頃でしょうか、
「夏場にお墓を建てるのはあんまりお勧めできない」
と思いました。
その理由は
- 基礎の強度が少し低下する。
- 接着剤がすぐに固まってしまう。
- 暑すぎて施工職人の集中力が低下する、施工がやや荒くなる可能性。
- 仕事が集中し過ぎて仕事をこなすことが第一条件になってしまう。
- 加工に不備が出た場合でも作り直しは出来ない場合も。納期が迫っている。
今年の夏、物凄い猛暑で職人さんはもうヘトヘトです。
石の温度は50度以上で、黒御影石の場合は触ったら火傷するんじゃないかと
思うほど高温になります。
目玉焼きでも焼けるんじゃないかと思うくらいの高温になります。
また施工現場のほとんどは日陰もない炎天下の直下です。
室内でエアコンかけてても熱中症になる人がいるのに
施工職人は炎天下のもとで大量の汗をかきながら仕事をしています。
石材用のボンドの多くは即効性ではなくゆっくりと乾いて強度がでるものです。
試しにペンキを塗ってみるとよくわかります。
刷毛がすぐに固まってしまします。(これも何回も書きましたね)
それと同じなんですよね。
確かにボンドの場合は接着面に万遍なく塗らなくても固まりますが
通常より圧倒的に早く固まるのは間違いありません。
加工に関しても納期に間に合わせるために少々の失敗はスルーです。
少々の失敗とは素人だと失敗したと分からないというレベルです。
言っちゃなんですがお墓が建ってから(サラリーマン時代です)
「こりゃ不味いな」
と思うことが何回もありまして、
意図的にその箇所については説明もせずにスルーでした。
素人はお墓が建ったらそれなりに立派に見えるので
細部においての不備にはほとんど気が付かないのです。
ではいつお墓を建てればいいのでしょうか?
推奨はGW明けと10月中旬です。
関東は1月とか2月も多いようです。
(雨が降らない&彼岸に間に合わせる)
北陸は上記の推奨時期が良いと思われます。
とにかくお盆や彼岸を避けるのが良いと思いますね。
試しに人気のあるラーメン店に行ってみたらよく分かります。
私が良くいくラーメン屋は美味しい&値段が安いのです。
いつもチャーシュー麺を頼みます。
日曜日の昼頃に行ったら
「あれなんだかチャーシューが少ない・・・」
平日の暇な時間に行ったら
「今日はチャーシュー多い・・・」
言いたいのは忙しい時に行っても良い事はない!
って事です。
チャーシューの量が多い少ないだけでなく、
忙しい時は調理も雑になるのです。
建墓も同じですよ。
忙しい時にやっても良いことはないです。
この記事は既存石材店さんには良くは思われないかもしれませんが
事実なんで仕方がありません。
「夏場は建墓を避けた方が良いですよ。」
と言ってくれた石材店はありますか??