6月末 宝塚のOGたちによる舞台「宝塚セレブレーション」の千秋楽を観た。


奇跡的に手に入れたチケットで、どうしてもこの日が観たかった。


というのも、私が宝塚にはまった、世紀のブーム あのベルばら初演のお二人


初風諄と榛名由梨 お二人が出演するからなのだった。




今年 宝塚歌劇団は創立100年を迎えて、去年辺りからいろんなイベントが行われてきた。

4月にOGが1000人も集まった舞台もそう。ニュースにもなったし、今、TVや映画で活躍する女優さんも

ダントツに宝塚出身が多い。



今や、宝塚の代名詞にもなって、これまで何度となく再演されてきた「ベルサイユのばら」

今年は100周年で また上演されている。


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「ベルサイユのばら」の原作は、昭和47~48年に「週刊マーガレット」に連載された池田理代子さんの少女漫画。

18世紀末のフランス革命に至る歴史の激動期を背景に 王妃マリー・アントワネットと

スウェーデンの貴族フェルゼンといった実在の人物に、

女性でありながら近衛武官として育てられた男装の麗人オスカル、そのオスカルに思いを寄せる 

幼なじみのアンドレほかたくさんのオリジナルキャラクターが登場する。

それぞれが運命に翻弄される悲劇を描いているのだけど、もちろん 女の子(当時の)が大好きな

愛や恋の話、てんこもり。当時週刊誌を回し読みしながら フランス革命のことをこれで覚えた。

宝塚で舞台化が決まり初演は月組。だいたい原作を舞台化するのはかなり難しい。

映像ならごまかしがきくけれど、なんといっても 無駄に薔薇の花びらが舞ったり 

目の中に星が光る少女漫画の世界だ。ファンからは当然ブーイングの嵐。

ところが・・・ふたを開けたらこれが大ヒットする。

あまりの人気に 翌50年 花組でパート2の「アンドレとオスカル」の上演が決まる。


お話の中から 二人の愛と死をクローズアップしたストーリー。


オスカル安奈淳 アンドレは月組から移籍した初代オスカルの榛名由梨。


これが社会現象になる。主題歌「愛あればこそ」で紅白にも出場。全国ツアーも展開。


東京で学生をしていた私は初めて宝塚大劇場まで観に来たものだ。


阪急電車も 梅田という駅も知らず、ただ、JRの宝塚で降りたらなんとかなるのでは・・・なんて思って。


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オスカルは容姿端麗で まさに宝塚の男役の美学の典型。


アンドレはオトコっぽくてたくましく包容力があって ひたすら一人の女性を思い続ける。


オンナにとっては理想なわけです。 この二人が結ばれるラストなんてメロドラマの極致。


韓流ドラマもかくあるや。



で、初演からもう40年近く。


あの頃からしたら、衣装もメイクもカツラも小道具も 何もかもが進化してる現在。


男役さんたちも 細くて小顔で足が長くて それは格好いい。垢抜けてるしね。


でも・・・去年 数十年ぶりに深夜放送で観た初演は・・・


生オーケストラのピアノの美しさ。電子楽器の入っていないクラシカルな音。


ドラマの進行は今よりかなり芋っぽいというか、もっさい感じはするけど


とても丁寧に作り込んであって 感情豊かで・・・。群舞なんか素晴らしい。


演技も ただ早口な今とは大違い。


私にとって、昭和のベルばらを越えるモノはないな。と思うのです。