クラブの動きと感覚その⑩(最終回) | うぢまっちゃのゴルフ日記

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『ゴルフ 物理シリーズ』を気まぐれに更新中...
素振り! すぶりゃー!! スブリスト!!!

今回はいよいよこのシリーズは最終回です

最終回スペシャルでながーい内容ですがご容赦をm(_ _ )m


今回はより具体的なクラブの動きついて

ありがちなミスとあるべき姿について

うぢまっちゃ的に考察してみました


今回だけでも概要はわかると思いますが

前提などは①~⑨を参照くださいな...φ(.. )


それでは早速ですが

モデルの説明から


今回はより一般的な視点である

上面と正面からの視点から

実際のヘッドの模式図(←ぶっさいくですみません)

を加えてイメージしていきたいと思います

図41

垂直方向 上から見たもの(上面図)はこんな感じ


図42
クラブヘッドは純粋な円弧ではなく

若干U字のような軌道を描きます


実は水平方向 正面からみたもの(正面図)も同じ感じ

図43
やっぱりU字軌道になります


Q.スイング軌道はこれがベストでしょうか?


『ベスト』と答えたあなた...

ファイナルアンサー???


A.答えと解説は以下に長々と...



この軌道で問題はありません

ただし

練習場のマットの上のみでの『正解』となります


つまり

実際のコース(芝の上)では

往々にしてダフリ問題が発生します

少しでもボディーターンの中心が下がったり回転軸が傾くと

下の図のように ダフってしまいますね

図44

なんだそんなこと...

とピンときたあなた

鋭いです!


そうです

ボールを右にすればいいんです


でも単純に右に移動するとどうなりますか?

フェースは右を向き

つかまらない違和感が出ますよね

ロフトも立ちます

ボールが上がらない不安感が出ますよね

図45
スライスやボールが上がらないのは

かっこ悪いですよね...


ふっふっふっ...(失礼)

それでは

ここからが恐怖の物語のはじまり はじまり...


耳元で悪魔がささやきます...

『ボールを右に置くのがいやなら

自分が左にずれればいいじゃないか!』

そうか!

手首をこねればフェースが開かないし

ロフトも維持できるぞ...


アレ でもこの打ち方だと

引っかけがでやすいな...


そうだ! 右を向けばいいんだ...

図46

こんなインパクト

こんな球筋

こんなアドレス


良く見かけませんか?


さらに悪魔がささやきます

『そこそこ打てるようになってきたじゃないか...

おまえならもっと飛ばせるはず...』

雑誌や本に

飛ばしにはボディーターンに体重移動が大切と書いてあったな...

よーし 飛ばしたるぞー

『えい!』

その結果...

振り遅れによりフェースが開き

ただでさえ右を向いているので

出だしから右に打ち出され

インパクト以降では急激にインサイドに引き込まれるため

スライス回転が多くかかり

『ファーーーーーーーーー!!!』

図47

『ひっかけ 時々 ドスライサー』の完成です


さらに不幸は続きます

悪魔

『フェースが開くからいけないんだよ

フェースを閉じればいいじゃん』


そうか

フェースを閉じるだけなら

インパクトでハンドアップするとやりやすいぞ...

ちょいと捩じればフックフェースだ!!


ところが

致命的な副作用が...


ひとつめ

ヒールが浮くので

トゥ側でインパクトする癖


ふたつめ

リストワークの動きの犠牲


図にするとこんな感じ

図48

結果、『トゥ側ヒットの弱々しいストレートボールスインガー』の誕生です


フェースのどこにあたっているかは

ショットマークなんかで確認できますが

トゥに当たっていることを察知すると

さらに手先で真ん中に当てるように調整します

ただし 調整の質が悪いと シャンクも出やすくなります


とどめに悪魔

『クラブがお前にあってないんだよ...ライ角調整したら?』


ここまできたら

もう個人の力ではどうにもならない泥沼...


ダフリ→引っかけ→ドスライス→弱弱しいストレート→シャンク

ひとつひとつの対応は一見問題ないように見えるのに

気づいたら こんな泥沼って人

いませんか???


やはりどこかでボタンの掛け違いがあったとしか思えません


どこに問題があったのでしょうか?

そうです

ダフリ対策でハンドファーストにすべきを

スライスさせたくない ボールを上げたいばっかりに

ハンドレイト(フリップ)すること

これが諸悪の根源なのです


図49

ロフトが立つことには慣れれば特に問題ありません

ヘッドスピードが上がれば

ボールは自然に(いやでも)上がります

むしろ大切なのは

フェースを開かないようにすることなのです


これにはクラブの正しい置き方が重要になります

普段クラブはシャフトを垂直にした状態で

フェースが正面を向くのがスクウェアなように思います

(実際カタログなんかでもこんな写真ありますから...)

でも

そのままハンドファーストにすれば

フェースが開くのは自明の理です

その分だけフェースを戻すのが

真のスクウェアになるのです

図50

細かく言うと

このフェースの戻し方には

2つのタイプがあります

ストロンググリップにしてボディーでリリースする

(フェースターンはあまりしない)タイプと

比較的スクウェアグリップからリストをつかってリリースする

(フェースターンが比較的多い)タイプになります

前者はボディーリリースタイプで後者はハンドリリースタイプ

と言われるもので、フェースターンの多寡によって

感覚は大きくことなるものと思われます


まあ

この内容も論や趣味や感覚などなど

ごちゃごちゃあるのでしょうが


ぶっちゃけ

『ハンドファーストインパクトであって

フェースが開かなければOK』

じゃないかと思うんです

あと重心も左にずらさなければ

勝手ににステイビハインドな形になるはず,,,


図にするとこんな感じ
図51
ちなみにE点はグリップエンドです

(図1にでてきたのが やっとここで登場!)


最後にこれまで汚い模式図でしたが

ちょっときれい目に図を書いて終わりにします

まずはちょっと見てください


図52

通常レベルのリストワーク量で若干すくい打ちぎみだと

浅い入射角となりターフが取れず 曲線的で短いインパクトゾーンになります


一方 これでもかってくらいレートヒットしてさらにコックのほどきを遅くすると

急な入射角となり長いターフが取れ 直線的で長いインパクトゾーンになります


比較してほしい着眼点をふたつ


ひとつめは 単にレートヒット(つまり手首を使うってやつ)だけだと

一見曲率が小さい(向きや軌道の変化が大きい)のに

コックの解放を遅くすることで すくい打ちのときよりも

さらに直線的な動きになるってこと!

すなわちこの動きをマスターすることで

パワーと正確性が両立するのです


ふたつめは

入射角を深くしたり 長いターフをとるのは

手や手首の『動き』ではなく 単にコック『タイミング』だけで決まるということ!


このタイミングをつかむためのドリルが

ゴムをひっぱったり

重いワッカをつけてたり

ビヨンビヨンの柔らかいシャフトのもの振ったり

ってことなのでしょう

(もちろんこの手の練習具は過ぎたる一面もなるので

 適切な指導者のもとで使うのがベストなのは言うまでもありません...)


このヘッド動きの形は何かに似てませんか?

そうです

向きはアレですが ナイキのシンボルマーク スウィッシュ型になるのです


ヘッドの動きは速すぎて目には追えませんが

心にナイキマークを描くことがレイトヒット 真のダウンブローの秘訣では

ってな結論で

今回のシリーズを終えます


なお

サブミナル効果で身の回りのものがナイキだらけになっても

当方はなんの責任も負いません(笑)...



終わり




あとがき

このシリーズのきっかけをいただいたコムズさんや

まとめかたの参考にさせていただいたグリーンキーパーさん

同感いただいたゴルフおやじさんやかづちさん

アドバイスいただいた道具屋さん

はげましをいただいたユキアさん

並びにたくさんの’いいね’いただいた方に感謝します


マニアックで難解な内容と

ディープな感覚の世界なので

わかりにくかったかなとも思いますが

すくなくとも

今の自分の間隔をブログ’形’に残せたことは

よかったと思います


さて

次回シリーズは

インパクトについて

うぢまっちゃなりの物理的な視点から

考察してみたいと思っています

(しばらくはネタ帳をつくります...



それでは また (*^ー^)ノ