こんちは うぢまっちゃですo(^-^)o
まずシリーズのはじめに...
前回までは『クラブの動きと感覚』と題して
物理的な部分とスイング論的な部分が
どのように相関しているかについて
考察してきました
今回はその第二弾ですが『衝撃のインパクト』と題し
視点を大きく変えます
ゴルフは目標に向かって球を打つゲームですが
球の行方を決めるのはボールの
①打出し角と速度 ②スピンの傾きと量
であることは間違いないと思います
それらは一万分の5秒ともいわれる
極めて短い間の衝突 = すなわちインパクトで
決定されます
ぶっちゃけ
スイングはその手段にしかすぎません
ここで ゴルフのインパクトは非常に複雑な物理現象です
(スイングロボットで実験したりコンピュータシミュレーションが
必要なくらい)
ですが、モデルを工夫して単純化するなどして
衝撃的ともいえるその真実にできるだけ迫りたいとおもいます
前置きはこのへんで
これより本題に入りますね
皆さんが高校時代に習ったであろう物理の衝突は
こんな感じだったでしょうか?
下の図はボールの反発です
この手の衝突は弾性衝突と呼ばれるもので
ぶつかるモノの質量が大きく変わっても
衝突前後での相対速度が変わらないのが特徴です
では無限大の質量をもつヘッドで
ボールを打つとどうなるのでしょう
相対速度が一定ですから
ボールの打出し速度はヘッドスピードの2倍になります
でも
実際にはヘッドの質量には限界がありますよね
ここで
標準アマのドライバーのフルショットを
モデルを考えてみることとします
46gのボールを207gのヘッドで
40m/秒のヘッドスピードで芯を食った場合
ボールはどれほど飛ぶのでしょうか?
これを解くのが物理の力学を利用します
運動エネルギー保存の法則と
運動量保存の法則を使って解きます
ここで計算の簡単の為 下のモデルのように
まずは簡略化して計算します
ボールの打出し速度は16.36にもなります
ただしこれは
理論上の完全弾性衝突なら成り立ちますが
実際のボールには反発係数を考慮する必要があります
(また反発係数はつねに一定というものではなく
衝突速度が速ければ速いほど小さくなります)
ボールのには飛びすぎを抑制するため反発係数の上限があり
プロのドライバーを想定した試験で0.88が上限となります
図にするとこんな感じ
詳しい計算や仮定の説明は省きますが
反発係数を考慮したモデルは
以下のようになります
スマッシュファクター(ミート率)は1.52
簡略化する前にもどって計算すると
ボールの打出し速度は60.8m/秒になります
(ボール速度に3.7を掛けた飛距離の経験式によると
225ヤードになります)
まずまずではないでしょうか...
突然ですが
ここで変な(関西の)おっさんが登場したと仮定します
『なんや ヘッド207gしかないんか!やけ飛ばんのや!
男やったらもっとビシーッと重いの振らんかい!!
鉛貼りたくって299gにしたったからメチャ飛ぶはずや!!!
重量1.5倍やからヘッドのエネルギーは1.5倍!!!
せやから 飛距離も1.5倍で300ヤード越えや!!!!』
なんか一見まちごうてないように思えますが...
299gのヘッドをなんとかがんばって同じヘッドスピード40m/秒で振ったとして
とにかく計算してみましょう
試算結果は衝撃の238ヤード!!! Σ(゚д゚;)
そうです 1.5倍近く重くしたところで
しょせん13ヤードくらいしかかわらないのです
もちろん実際のゴルフでは
鉛一枚(約4g)貼って10ヤード以上安定して
飛ぶようになったという経験をされた方もいるでしょう
ただそれは ヘッドの反発力が上がった面もありますが
その多くはスイングが良くなったとことによる影響が
大きいということが理解いただけたのではないでしょうか!?
そういう意味では、『ヘッドは振りきれる程度に重く』は
理にかなっていると思います
が、ヘッドを重くした方が反発力が上がって飛ぶ
というのは まあ嘘というわけではありませんが
眉唾もんだと認識おいた方がよいでしょうね
どうですか?
まだまだ序の口 基本の き くらいですが
わかっていただけますでしょうか?
今回も長いシリーズになりそうです
リクエストや途中の疑問点やご質問あればウェルカムです
(できる限りで答えられるよう努力します)
次回は同様な考察をパッティングで考えてみたいと思います
それでは おやすみなさい
(@ ̄ρ ̄@)zzzz