正月休みは家でのんびりと、食べて飲んで散歩して寝ての毎日。録り溜めてたBSのライブ番組や音楽映画を観て、CDを聴いて、本を読んで、うたた寝て、たまにギター弾いてという、一人時間をたっぷりと有意義に健康的に過ごせました。身体も休まったし、心もなんとなく充電出来た気がします。

仕事始めはいきなり忙しくて、休みボケも充電もいきなりすっ飛んでしまう勢いですが、仕方ないですね。

この正月はなんといっても『スパークス・ブラザーズ』です。暮れにWOWOWで放送してくれたのを録画してありまして、繰り返しずーっと観ていました。
昨年、映画館シネマイーラで上映してて、観に行く予定で楽しみにしてたのに、二週間の上映予定が8日で打ち切られて、観そびれたのですね。え、終わってる!?と知った時はものすごくショックでした。不入りだったんだろうな。
元旦の昼間にまず一回目を観て、途中でうたた寝て、翌日の二日にもう一回最初から観て、今度は寝ずに全部観て、それで大いに感動しまして。その後、四日と六日にもう一回ずつ観ました。映像の隅から隅までスパークス愛しかない、スパークス大好きって気持ちが画面から溢れて滴り落ちるような映画でした。

内容はスパークスのメイル兄弟がデビューしてから現在に至るまでのドキュメンタリーフィルムです。スパークスの活動の歴史が時系列で説明されるので、僕みたいな浅いファンにはうってつけでした。この映画を観てオオそうなのかと知ったことがいっぱいあって、面白かった。

当然、劇中スパークスの曲がガンガン流れるのですが、改めて、スパークスって本当に良い曲が多いです。大傑作アルバム『キモノ・マイ・ハウス』を聴くと、オペラチックな唱法でメロディの難解なポップスを演奏するバンドって印象だけど、実は時代ごとにアプローチを変えてきて、どの時代の歌もメロディがとびきり美しい。よくもまぁこれだけ美メロディを書けるものだと感心しました。ロン兄さんスゴイ。

日本に来た時の映像もふんだんに使われてましたね。昨年もサマソニに出てたし、正月にネット見たらスパークスからの新年の挨拶が上がってて、二人して日本と韓国へ休暇旅行してたと写真が載ってた。え、また日本に居るの?って驚きました。しょっちゅう来てくれてんじゃん。

流れてくる曲を聴きながら、おおーあれもこれも良いぞ、と、CDを持ってないアルバムがどんどん欲しくなってくる。映画公開の時点で、アルバムは全部で25作(今は28作)出ていて、どれも絶対に楽しそう。

長い活動の中、世間の目に迎合せず、変化を恐れず、ただただ面白いと思う音楽を追求して独自にスタイルを進化させていった姿勢は、他のミュージシャンからも敬意を持たれてます。佐野元春の活動スタイルにも通じますね。

後に、スパークスの音楽を模倣したかのグループがどんどん出てヒットを飛ばしたらしい(誰とは言わない)。けど、本家のスパークスはブレずにマイペース。だからこそ異端だし、孤高のバンドと呼ばれるのでしょう。スパークスみたいな音楽がやれたら最高だろうな。

映画を観てスパークスが無性に聴きたくなって、とりあえず手持ちのCDを聴いてました。車でも聴きたくてUSBにも落とした。
僕が持ってるのは6枚。各時代の人気作を飛び飛びで集めたものです。

『キモノ・マイ・ハウス』は間違いなしの傑作。スパークスの代名詞ともいえる変態メロディがてんこ盛り。CMタイアップでおなじみの一曲目「ディス・タウン」そして「アマチュア・アワー」への人気曲二連発でがっつり掴まれてしまいます。1974年。

続く『プロパガンダ』は『キモノ〜』のまさに続編って印象。比べるとちょっと地味に感じますけど、悪い曲はぜんぜんない。甲斐バンドの某曲にそっくりなあまりにも美しいあの曲も入ってる。1974年。


『No1・イン・ヘブン』はダンサブルな楽曲の並ぶエレクトロ・ビート作品。トレードマークだった変態的メロディは影を潜め、美しく印象的なラインを呪術的にリピートする作風を開眼してます。4つ打ちドラムの炸裂する一曲目から、ステージでの人気ナンバー「No1ソング・イン・ヘブン」まで怒涛のエイトビートラッシュなアゲアゲ作品。1979年。

スパークスって80年代風の音とも相性いいんですね。

『官能の饗宴』は6年間の沈黙を破って発表されたカ厶バック作。映画でもスパークスの大復活は大きく取り上げてました。人気ナンバー「マイ・ウェイをいつ歌うんだい」が素晴らしくキャッチーです。1994年。


『リトル・ベートーヴェン』これ最高!一曲目の「リズム泥棒」からヤバい。リズム泥棒ってタイトルも洒落てるじゃないですか。スパークスを人に勧めるなら『キモノ〜』だけど、個人的には『リトル・ベートーヴェン』にすごくハマっててお気に入りです。クラシック風アレンジとスパークス楽曲の奇跡の融合。2002年。


『ヒポポタマス』は近年の傑作と評判です。一曲目が流れた瞬間、あースパークスだーって思う。これだけのキャリアでこれほどまで飄々と瑞々しく立ち回れるのはどういうことだ。2017年。



さて、新年一発目のフリーダムフォーク集会が近づいてます。出演者に若干変更がでそうです。
第182回フリーダムフォーク集会
【日時】2023年1月21日(土)
    19時半開演
【場所】ライブカフェ mamselle
袋井市堀越1802-1 TEL 0538-42-6440
http://mamselle.sakura.ne.jp/
【料金】music charge 500円
【出演】
一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き)

・ぷらっとふぉーむ
・砂風金
・きたよし
・桑原将行
・とらちゃんず

二次会飛び入りコーナーはお休みです。途中換気休憩を入れます。2023年もフリーダムフォーク集会を皆さんご贔屓に。よろしくおねがいします。

キャンセルが出て、出演枠が空いてしまいました。急ですが、出れるよーって人、連絡くださいませ。いなければマシスが入ります。

なお今回、PAのよしひろさんがお休みなので、PAもマシスがやります。皆さんご協力のほど何卒よろしくお願いします🙇🙇🙇



マシス