またまた元春関連の日記です。先月に、佐野元春の配信ライブのチケットを購入して、そのおかげで、来場者限定で配布されたという特典ブックレットとDVDをゲット出来ました。無事に我が家に配達されてきて、嬉しくて一人で盛り上がりました。

名盤ライブの第一回『サムデイ』の時は僕は行けたのですけど、その時も来場者限定で配布された特典ブックレットとDVDがあって、その内容があまりにも素晴らしかったので大興奮したのですね。

《こんな優れた内容で元春の魅力が積まった資料がここだけの限定?!なんてもったいない!》って思いましたっけ。

↑その時の様子がこちら。

なので、『SWEET16』の完全再現ライブのことを知った時は、行ける行けないってことよりまず、特典だけでも欲しい、なんとか手に入らないかしら、と真っ先に考えてしまいました(行けなかったけど)。本当に、元春の全てのアルバムのこういう資料を発売してくれたら、僕は絶対に買いたいですよ。

で、今回の配信ライブ。僕の願いが通じたかのように、当日の来場者特典が配信チケットにも付くということで(数量は在庫分だけの先着順)、僕はほとんどこの特典目当てに申込みました。いや、ライブはもちろん良かったですよ。それくらいこの特典を楽しみにしていたということです。


肝心の特典の内容は、やはりスゴイ。元春とエンジニアの坂元達也がマスターテープを聴き返しながらの対談が読めるのですけど、これがヨダレものにオモチロイ。

「ミスターアウトサイド」が実はもっと長い曲で(仮タイトルが「マーヴィン」)、元曲の間奏の演奏部分のみをピックアップして展開したのが完成形になったとか(元曲のプレイバックシーンはDVDにて観れる!)、

「誰かが君のドアを叩いてる」は実際のレコーディングしたテイクはテンポが少し遅いと感じて、歌入れ時に微妙に早めてるとか

あと未発表曲の話もガンガンしていて《これはスゴイ!どうしてボツにしたんだろう》なんて坂元達也とゆってたりして。でもそのシーンはDVDに入ってないの。うおー、入れて欲しかった。未発表曲聴きたいじゃんね(ボツ曲は流さないかやっぱり)。

レコーディングに参加した元ハートランドの古田たかし、長田進、西本明のインタビューもとても面白く読めました。他にも、アルバム製作当時、テレビのCMや音楽番組に出演した経緯だったり、ジャケット撮影の秘密だったり、いろいろと読み応えたっぷりです。ジャケットのチェリーパイは《これはパイじゃなくタルトです》の指摘には笑った笑った。タルトだね確かに!

DVDの内容の方は、ぶっちゃけブックレットのインタビューと対談のダイジェスト映像版、って感じです。ノーカットじゃないから、ブックレットに比べるとちと内容が物足りない。本のほうが内容が濃いんだから仕方ないけど、それでも面白かったですよ。コンソールの前でボリュームのツマミをいじりつつ、音源に合わせてノリノリで熱唱している元春が実に楽しそうで良いです。おおー、今でもオリジナルキーで歌えるんじゃん!と、眩しい歌声に嬉しくなりました。

いやいや、こんなん見ちゃうと、高くてとても買えねぇ!って思ってた『SWEET16 30th Anniversary Edition』欲しくなっちゃいますよ。ひょっとして未発表曲が聴けるんじゃ?と思ったけど、それは無さそうか。でも欲しい。スライダーズの武道館の抽選が外れたら買っちゃおうかしら。

 

 


アルバム『SWEET16』って、実は僕、もう何年も聴き返していません。発売時は大興奮してそれはそれはアホみたく何度も聴いたのですけど、ある時からピタッと聴かなくなりました。それは次作『THE CIRCLE』も同様です。
『SWEET16』と『THE CIRCLE』は陽と陰、二枚で一つともいえる双子のようなアルバムだと元春は言ってます。この二枚のアルバムで初めて、佐野元春は誰にも似ていない《真の佐野元春オリジナルサウンド》を確立した、と僕は感じてます。『カフェ・ボヘミア』までのサウンドって、やはり洋楽の影響が表に出ていた。もちろんそれでも十分にセンセーショナルな存在だったんですけども。

この《音》の萌牙は『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』のサウンドに既に生まれていて、実際『ナポレオンフィッシュ〜』以前と以降で、音も歌唱もガラっと変わった印象があります。

今のコヨーテバンドの作品に至るまでの全ての作品において、僕らが聴いてああー佐野元春っぽい、元春らしいな、ってみんなが思うサウンドって、『SWEET16』で確立したサウンドのことで、僕はこのカラフルなサウンドこそ、邦楽界においての佐野元春の最大の発明だと思います。

そんな間違いなく大傑作で名曲揃いのアルバムですが、他のどの元春アルバムより聴き返してないってのが不思議でして。どちらも大好きなのに。音もボーカルもあまりにも無敵感が溢れてて、ポジティブなパワーに当てられてしまうせいかしら?憂いがあるモノに惹かれるって傾向は確かにある。聴きやすいんですよね。

聴こうかな、と思う前にすでにお腹いっぱいな気持ちになる。それって、ひょっとしたら、ここ数年ジョン・レノンのソロアルバムを聴き返してないことにも通じる理由のような気がする。ジョン・レノンのアルバムも僕、そうなんです。

でも、今回の配信と特典を鑑賞して、満を持して、『SWEET16』を聴き返したい気持ちに、ちょっとなってきてます(なぜかジョンのアルバムも)。一曲目の「ミスターアウトサイド」からラストの「また明日」まで、ちゃんと聴きたい。配信ライブがとっても良かったから余計ですね。Anniversary Edition、どうしようかなー。

連れ合いがフライングでバレンタインチョコをくれました。毎年同じチョコでなんかスマン、と言われたけど、このチョコこそ僕が一番好きなチョコなので、嬉しい。だって、バレンタインでしかこのチョコ食べてない。一年に一度の楽しみで、ありがたみがあります。


2月12日の日曜日は午後から磐田【風の家】で歌います。バカラックの大好きな歌を一曲くらい、久しぶりに歌ってみたいと思ってます。よろしくお願いいたします。



マシス