四月に新年度になって、新しい町内会の役職、部農会長に就任して(させられて)しまいました。畑がある家に回ってくる農業関係の役職です。今、体協理事もやってるのに、今年僕は二役。こういうシガラミはとても田舎あるあるです。

ちなみに部農会長っていうと、立場的に、

①町内会長
②副町内会長
③部農会長

という具合に、役員名簿の上位から三人目、町内会の《三役》と呼ばれるお偉いっぽい役職。家に畑があるからってだけで農業関係の長って?、僕は作付けなんてやったことないのに、何か聞かれても何も答えられないのが正直なところ。

実質無力な部農会長。荷が勝ち過ぎててぶっちゃけ逃げ出したいけど、そこは田舎ですので、

《来年、お前、部農会長ね》

《ハイ》

と、運命はわりとスッと受け入れた(駄々をこねるエネルギーはない)。いずれやることだし、一年間の辛抱です。今年一年乗り切れば、そうしたらおそらくあと十数年はフリー。来年は隣保の班長が来るけど、そんなん体協理事と部農会長に比べたら屁でもないや。

で、土曜日の15日に、年度始めの総会でした。緊張しました。公会堂に行くまで吐きそうになってた。議題を読みながら進行はするけれど、何もわかっていないから不安しかない。あそこで僕が一言ちゃんと言わなきゃいけなかった、という場面があって、その失敗は後からズンとモヤモヤしてます。もう終わったことだし、誰も責めなかったけど、あーーダメだな。


とりあえず、胃の痛い総会が終わって、翌日の日曜日には学生時代からの友人と六人で集まり、久しぶりにお酒を飲みました。実にコロナ以来、三年ぶりの一杯会です。こんなに笑ったのは久しぶりだ、と友人が言ってたけど、友人とただ会って雑談をする、という当たり前が、久しぶりだとこんなにも破壊力があるものかってくらい楽しい。久しぶりを差し引いても、気のしれた友人とダベるのはいい。またやりたい。


そして昨日の17日(月)、職場に休みをもらって、家族の入院の付き添いをしてきました。白内障の手術ということで、深刻な病気の入院ではないのですけど、荷物運びで一応の付き添いです。

午前中に病院の手続きして部屋まで見送って、そしたら午後の手術が終わるまでやることもなく、病院の外で待機です。僕の自動車の点検が今月だったので、あらかじめ車屋さんに予約を入れといて、待機時間の間に点検をして。その点検の待ち時間も一時間ほどあったので、車を待ってる間に歩いてラーメン屋へ行って食事を済ませてきた。ボーッと過ごす待ち時間でなく、結構忙しく動いてました。時間の有効利用。

手術が終わって帰路についたのが午後4時過ぎ。帰り道に書店に寄って、一人の時間をウロウロと過ごす至福よ。欲しかった本をいくつか買いました。

「ソングの哲学」ボブ・ディラン著


数年前、ボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞したニュースは記憶にまだ新しいと思います。ディランは文筆家でないけど、作ってきた歌のクオリティが文学賞に値する、と評価されたのが話題になってました(賛否両論ありましたが)。ですから、こうして実際にディランの書いた本が出て、《ノーベル文学賞作家の新作》と言うと、ディランは著書で賞を取ったわけじゃないじゃん、と、ちょっとネジ曲った印象を受けます。


でも、ディランの書いた本って面白くて僕は好きです(本人が書いてなくてもディラン関係の本ってどれもとても面白い)。特にボブ著の「ボブ・ディラン自伝」とか、ディランの名調子が気持ち良く炸裂していて楽しい。「自伝2」が出ると言われ続けて待つ続け、18年経って今作が出た。迷わず買いましたが、えー18年も経ってたっけ?と驚きでした。


本作「ソングの哲学」はボブ・ディランが自身の好きな歌66曲について、あの独特な言い回しで綴ってます。まだ触りしか読めてませんが、一曲にだいたい4頁をあてていて、前半の2頁ではディランは歌から得たインスピレーションのままを書き綴り、後半2頁を使って歌と歌手についての解説をするといった形です。

(曲に寄っては解説のみの2頁の章もあるし、前半と後半の役目が入れ替わる章も。プレスリーの「マネーハニー」には6頁たっぷり使って語ってる!)


読みどころは各章における前半部分の2頁でしょう。あたかも《歌》というお題目をもらったディランが大喜利さながらイメージの赴くまま書き綴ってる。どの章でも名調子が満載で、そこを楽しめたらディラン本はもう全部イケる。多くの人にぜひ読んで欲しいし、声に出して読みたくなる文章です。


何より、ディランが他人の楽曲を心から褒めてるのって興味深いし、小気味良いですよ。ディランってこういう音楽も聴いてたんだ、と知れて嬉しくなります。


かつて《遅れてきたディランズ・チルドレン》と呼ばれたジャクソン・ブラウンは、まさかボブ・ディランが自分の楽曲(「プリテンダー」)を褒めていると知ったら、どんな気持ちでしょうね。

 

 

で、今出たばかりの新著といえば、村上春樹も当然欲しい。

ディランを読み終えたら、村上春樹です。ひょっとしてディラン途中でも読み出すかも。GWくらいにユックリ読めるかしら。

ちなみにこれは買ってないけど音楽コーナーでふと手に取った雑誌。
え、浜田省吾、MOONRIDERS、中島みゆき、矢野顕子、遊佐未森と、この記事のラインナップだけ見ると、これはいつの時代の雑誌?と分からなくなった。ベテランミュージシャン元気です。

ボビー・コールドウェルRIP。



病院へ向かう道すがら、信号待ち中に見た鯉のぼり。


今週末に牧之原にラフレシアがお邪魔します。オータムパパさん以外は初共演。面白そうですね



マシス