ハルノオトさんが数カ月前より、一人で屋外ステージを作ろうと奮闘されてる様子をSNSで発信されていて、マジか、スゲーなと驚いてたのです。お金をかけず、自ら工具を手に汗を流して木を切り、根を掘り起こす姿を動画で観て、なんておもろいこと始めたんだ、という思いと同時に、こりゃあ大変だー、と思った。

で、このハルノオトさんの開墾されてる山が、実は僕ん家からわりと近くて、場所の地図を見て、え?となった。そんな近くで作業されてんのか、と。それはちょっと寄ってみなければ。

それが先月のこと、夜勤明けの平日の朝、場所を確認するくらいのつもりでフラッと探してみたら、あった。

(↓一ヶ月前の写真)

私有地に無断侵入ごめんなさい。さっき御本人に謝りました。

ご自身の地所にて使われてない堆肥置き場を見つけ、オーここに手を入れて屋外ステージを作れないか、なんて発想、子供が秘密基地を作るソレです。それを例え思いついたとしても、大人になってなかなか行動に移せないですよ。その遊び心と情熱に本当に感服します。真似できねぇ。


このハルノオトさんの行動を知って、その後に音楽仲間がお手伝いに山を訪れてる様子をSNSで観て、タイミングがあったら僕もご挨拶したいと思ってました。

で、昨日、ハルノオトさんのツイッターで


《今日も暑いけど風が気持ちいいよ / 通りすがりにお茶でもどーぞ》


と書かれてたので、ちょうど午後にポッカリ時間の空いた僕は、連絡もせず出かけてみました。居なかったら帰ればいいやと。ハルさん命名『東山ガレージ』へ。



前にコソッと覗いた時より、枝が落とされ、視界がスッキリしてました。足元が整備されてキレイになってた。


ハルノオトさんと、はじめましてのsimeさんと。取材を受けていたようです。

三人で一時間半ほど、とりとめなくボーッと話をしてきました。暑い日でしたが、木陰はホントに風がよく通って気持ち良かった。ミニギターを持ってったので、少し歌って、ハルさんにも歌ってもらったりして。で、またボーッと喋って。
こういう場所で喋ってると、時間が溶けますね。何をしてるわけでもない。座って話してるのが心地良い。黙っていても心地良い。で、普段から思ってることがポロポロと口から出る。

ちっちゃな音で音楽が流してくれてるのがまた心地良く、あーもうなんもいらん、世間の雑音いらん、テレビもSNSもいらん、って気になってくる。こういう時間って、以前はもっとたくさんあったよな、とイチイチ考えるまでもなく、ただボーッとしてました。

DIYな避暑地にて、有意義にヒマを転がす午後。

余談ですが、二人のいろいろなお話をボーッと伺いながら、僕は、なぜか頭の片隅で「泣いた赤鬼」をこっそり思いだしてました。おそらくはハルさんのツイート《通りすがりにお茶でもどーぞ》からの発想。此処は心の優しい赤鬼の家か、と一人で勝手にジーンとしてまった。


心のやさしい鬼のうちです

どなたでもおいでください

おいしいお菓子がございます

お茶も沸かしてございます



ハルさんは赤鬼ならぬ、心の優しい作り人。なら僕は青鬼のように暴れるでなく、日記をこうして書くだけ。そして、姿は消さない。

何年か前に、マシスは【カタカナな三人】というイベントを、ハルノオトさんとユンヤオ君とご一緒させてもらって、そこでハルノオトさんと知り合ったのでした。ぜひ紹介したい、三人で一緒にやりたいと、ユンヤオ君のお引き合わせで出会えたご縁でした。

その時は、三人が各々の思う《面白い音楽》の片鱗を寄せ集め、ちょっといびつな造形の面白い演奏会が作れたと思います。演っている側にとって贅沢な遊びの時間で、それは楽しかった。

その後も、ユンヤオ君にはフリーダムフォーク集会に出てもらったり、ハルノオトさんの主催する【作り人、】というイベントにマシスを呼んでもらったりと、ちょいちょいですが、同世代の演者さんとご縁を繋いでこれて、それは個人的にとても嬉しいことです。






僕もハルノオトさんのガレージから家に帰って、夕暮れまで土手の草刈りを頑張りました。ハルさんほどでなくとも汗を流して、正しく日曜日を過ごせました。


今度の土曜日は浜松【猫の手】にて、上空のナカムラneco03。歌わせていただきます。

ここでもご縁を繋いできます。カレーも絶対食べます。楽しみです。お時間があったらどうかお運びくださいね。これが済むと、マシスはしばらく歌予定なし。喉に気を遣わなくていい生活よ早くカモン。


マシス