今日はMBTIというものについて書いてみたいと思います。


なんじゃそら?って人がほとんどだと思いますが、米国では滅茶苦茶メジャーなものです。相当数の人がやっています。個人情報にも認定されていて、むやみやたらに人に開示していいものではありません。


さて、一体何のことをいうと思いますか?


ヒントはMBTIはマイヤース・ブリツグス・タイプ・インディケーターのことを言います。


タイプという言葉に反応した人、なんとなくお分かりになられていることと思います。


これは、スイスの精神科医C.G.ユング(1875-1961)の性格タイプの考え方を、日常生活の場で把握し、活用できるように開発された質問紙です。人の心のあり方の多様性について説明し、人間関係でおこりやすい誤解や行き違いなどについて考える手がかりを提供します。


先に断っておきますけど、私自身別に精神病でもなんでもないのですけど。この話するとほとんどの人に奇異の眼で見られますんで(笑)知ってる人にとっては、かなりメジャーな話であって、米国で年間300万人は受けているテストですし、イチローなんかのスポーツ選手も結構これやってます。


興味のない人はお願いですから読まないでください。ちょっとでも読んでみてもいいかという方のみ先にお進みくださいますようお願いいたします。


MBTIは、人との違いを肯定的にとらえるための一助ともなります。MBTIのタイプの考え方を理解することにより、自己理解が促進され、他者との建設的な関係を築いたり、グループ集団において生産性を高めるために役立てることもできます。


チーム・ビルディングや、マネジメントとリーダーシップのトレーニングにも使われますし、人間関係の相互理解にとってかなり有効とされており、有名どころでいえば、マッキンゼー等の企業でもマネージャーのトレーニング項目として導入されております。私も知り合いから聞いて初めてしりました。マッキンゼーなら変なもんじゃないだろうということで信用しました。


ただ、このMBTIを用いる際には以下のような注意事項があります。米国で個人情報として認定されているように、とてもセンシティブな情報なので扱いは慎重にしなければなりません。からかって人に話すような人に絶対にしられてはいけない情報となります。


・人の心の成長を妨げるために使ってはいけません。
・その人のあり方を決めつけるものでは決してありません。
・人の心を傷つけてはいけません。
・占いやゲームのように用いることは厳禁です。
・適切なトレーナーのもとで決められた手順を踏んで確認を行うものであり、認定トレーナー以外がこの話を扱ってはなりません。
・良いところを伸ばすために使い、劣等機能(苦手なところ)をゆっくりと克服することに使うものであり、相手を傷つけるためのものではありません。


カール・ユングによって考え出された心理学的タイプ論は、一見まとまりのないような人間の心の多様性を体系立てて説明するものです。ユングは自分のクライアントの観察から、人間の心には多様性があり、いくつかのパターン、タイプがあることを見出しました。そして、心理学的タイプ論においてこのパターンを取り上げ、どのようにしてそのタイプが発達するのかを説明しました。


簡単にいえば、以下4つの利き手を調べることで、その人のタイプを見極めることが出来ます。しかし、基本だれでも職場などでは本来の自分と違う自分を演じる(ペルソナ)面がありますので、実際にはじっくりトレーナーと一緒に向き合って考えてみて、色々な人からもフィードバックを受けて初めて気がつくことになります。


必ず4つの指標の内、どちらかが自分の「利き手」となります。両方はありえません。


EI指標:どこに関心を向けることを好むか

E:外向(Extraversien)

外向を指向する人は、人、社会、いろいろなできごとなどの外の世界(外界)により関心をもちます。外の世界で起きていることにエネルギーや関心を向け、動機づけられることが多い。外でのできごと、外での体験、人との関係からエネルギーを得ます。

「外向」を指向する人に多く見られる特徴

・自分の周囲で起きていることに注意を払う
・話すことによるコミュニケーションをより好む
・実際に行動したり、人との関わりを通じて、学ぶ
・興味を広げる
・人と話しながら考え、まとめていくことが多い
・人との交流を好み、自分で表現することが多い
・進んで周囲の人やできごとと関わっていく

I:内向(Introversion)

内向を指向する人は、内に生じる思索や内にある体験などの内の世界(内界)により関心をもちます。内の世界で起きていることにエネルギーや関心を向け、内に生じる思いや考え、気持ちなどで内省することからエネルギーを得、動機づけられます。

「内向」を指向する人に多くみられる特徴

・自分の内面で起きていることに注意を払う。
・書くことによるコミュニケーションをより好む
・内省したり、内的体験を通じて、学ぶ
・興味を掘り下げる
・考えがまとまってから話すことが多い
・ひとりでいることを好み、自分を表現することが少ない
・今していることに集中し取り組んでいく


SN指標:どのように情報を取り入れる/知覚することを好むか

S:感覚(Sensing)

感覚機能を指向する人は、まず実際に起きていることをとらえるために、視覚、聴覚などの五感を通じて情報を取り入れます。まず実際に今起きていることを、観察したり、とりまく状況における具体的事実に着目しようとします。

「感覚」を指向する人に多く見られる特徴

・実際に今起きていることに着目する
・実際に役立つことや実践的なことに価値を置く
・ひとつひとつ具体的なことに重きをおく
・ものごとを観察したり、記憶する
・先のことより今に眼がむきやすい
・ひとつずつ、順を追いながら情報を集める
・経験の積み重ねを信頼する

N:直感(Intuition)

直感機能を指向する人は、まずものごとの全体像から、関係性やつながりに着目して情報を取り入れます。まずものごとにおけるパターンを把握したり、新しい可能性や今までと違ったやり方やイメージに着目しようとします。

「直感」を指向する人に多く見られる特徴

・ものごとの全体像や可能性に着目する
・イメージや洞察に価値を置く
・抽象的なことや理論を大切にする
・事実の背景にあるパターンや意味をとらえる
・今より先のことに眼がむきやすい
・ふっと思いついたり、思い立った事などから情報を集める
・ひらめいたことを信用する

TF指標:どのように結論に導くことを好むか

T:思考(Thinking)

思考機能を指向する人は、まず自分の選択や行動の結果を論理的に考えて結論を導こうとします。対象から距離を置いて、客観的にものごとを捉えたり、その因果関係を分析することで理解しようとします。客観的な基準に基づく事実の追求や原理原則を大切にし、まず問題点をつきとめて、解決を図ろうとします。

「思考」を指向する人に多く見られる特徴

・分析的観点を重視して考える
・論理的に課題を解決に導く
・原因と結果から考える
・毅然とした印象を与える
・気持ちに左右されず、客観的な事実を追求する
・合理性を大切にする
・公平である

F:感情(Feeling)

感情機能を指向する人は、まず自分や他者にとって大切なことを考慮に入れて結論を導こうとします。対象と同じところにたって、当事者としてものごとを捉えたり、相手の立場にたって理解しようとします。調和を大切にし、ものごとや人を、まずは受け止め、他者を理解したり、援助しようとします。

「感情」を指向する人に多く見られる特徴

・相手や自分の大切にしていることを重視して考える
・人々への影響を考慮する
・自分の価値基準から考える
・親しみやすい印象を与える
・調和や個人の尊重を求める
・気持ちを大切にする
・受け入れる

JP指標:どのように外の世界と接することを好むか(生活やライフスタイルのあり方)

J:判断的態度(Judging)

判断的態度を指向する人は、自分の周囲にあるものごとをまず調整したり、統制しようとし、計画や秩序に基づいて行動することを好みます。なにがしかの判断を下し、ひとつのことに決着をつけてから次のことに着手します。また、ものごとを体型立てて行い、周囲をきちんと整理された状態で生活することのほうが、楽と感じます。計画やスケジュールにそって行動することで、一旦決めたことをやり遂げることに喜びを感じます。

「判断的態度」を指向する人に多く見られる特徴

・スケジュールに沿って行動する
・整理された状態を好む
・規律正しい
・どちらかというときちょうめんな
・まず計画を立てる
・結論を出すことや決着をつけることを好む
・最後に慌ててやることを避ける

P:知覚的態度(perceiving)

知覚的態度を指向する人は、自分の周囲にあるものごとは、それはそれとしてとらえたまま、できるだけ制約を受けずに柔軟に行動することを好みます。計画や決定をある種の束縛ととらえ、最終的な判断は最後の最後までまつことで、周囲の変化や様子をみながら、臨機応変に生活をするほうが、楽と感じます。その場その場の変化や状況の求めに応じて対処しながらすすめていくことに喜びを感じます。

「知覚的態度」を指向する人に多く見られる特徴

・状況に応じて行動する
・制約にとらわれない
・格式ばらない
・どちらかというと柔軟な
・まずは状況をみる
・結論や結果に変更の余地を残しておくことを好む
・最後に一気にやる


以上、4つの指標についてそれぞれ、どちらが利き手であるかを見た上でタイプを分けて相互理解を深めていきます。


ちなみに、自分ではこっちだろうと思っていても、実際は違ったりなんてことも結構ありますし、人によってはどちらもあてはまるため、どっちがどっちと言えない人もいるでしょう。しかし、自分のことをすでに深く理解している人であれば、すぐにわかると思います。


いずれにせよ、繰り返しになりますが、決めつけはとても危険なものであり、仮に片一方はあんまし得意じゃないなと思っても、それがイコール出来ないとかスキルとして身につかないわけではありません。
あくまでも心の成長を促すためのツールであることは十分に注意してくださいますようお願いいたします。


興味がある人は、実際にトレーナーの訓練を受けてみると面白いと思います。


MBTI社団法人


お互いの理解を促す上では、とても便利なテストであると思ってます。