書店でふと見つけて買って読みました。



ズルい仕事術/勝間 和代
¥1,470
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ずいぶんと久しぶりに読んだ気がします。勝間和代さんの本。

自分が生み出せる付加価値を最大化するように常に意識をしながら働くには、何を意識して行動するかのヒントを具体的に体系立てて教えてくれます。



定義:①自分の強み・弱みについての正しい自己分析力×②不確実な状況でも的確な判断をくだせる論理思考力×③周りへの徹底したレバレッジ力



①については、自分の得意、不得意を客観的に認識することよりは、むしろ、周りとの差異を意識しやすくなるという事が、一番のメリットでしょうか。



価値観はみんな違うし、ちょっとしたことでも感じ方は人それぞれ驚くほど違うんだという事実に気づけると、まず相手を知ってから動こうとしますので、自分と違うことに過度にストレスを抱えたり、あいつはこういうやつだと変な思い込みで間違った判断を下すことが少なくなる気がします。



実際自分のことを完璧に把握できている人がいるわけないですし、人のことは、いっそうわからないのが普通です。だからこそ絶え間なく人を知ろうと努力をし、少なくとも自分比、昨日比でよりよくしていくと意識していくことが大事です。



MBTIといった自己分析のセミナー受けて、学んでからは自分も特に強く感じるようになりました。傾向として、仕事のできる人は、かなり強くこのへんの認識を持っているなぁと感じています。



変えられるのは自分だけ、あるいは自分に対する相手の言動だけであり、相手そのものは直接的には変えられないのだということをとことん理解することが大事です。



②については、「見えないものを見る力」で、この力がないと知っていることしか出来なくなります。知っている知識を組み合わせて、知らないこともできるようになる力とも言えます。言われたことしか出来ない=論理思考力が弱いとも言えます。



Ⅰ正しく課題を設定する能力

Ⅱ課題に対して仮説をしっかりと作る能力

Ⅲ仮説を実証するために情報を集める能力



個人的にはⅠが一番大事な気がしてます。間違えると取り返しがつかなくなります。また、中長期的にはここがしっかりできているかで差がつく気がします。


Ⅱは経験に基づく当たりつけのことで、自分が知っている経験則やストーリー、法則を総動員して作ります。


Ⅲはその仮説が、ある程度証拠として確からしいといえるのかの確認です。最後人に説明して責任を取らなければならないので、これが必ずそうだといえる証拠集めになり、地味でパワーが結構かかりますが大事です。



③は自分でできることには限界があるのだから、市場、人脈、ITをうまく使って生産性を上げましょうということです。特に人脈では自分が他の人にないか、他の人にあったとしてもその人があまり得意でないものをどれだけ持っているか?その自分がもっているものを、相手に惜しみなく人に出すことができるか?が大事です。



特にこの著者の言葉で好きなのが「GIVE」の5乗です。「GIVE&TAKE」は、交渉の基本ですが、金銭のからまない助け合いにおいては、惜しみなくこれでもかと自分の得意なことで人の役にたつことを推奨しています。

これは、自分の権利ばかり、相手の弱いところばかりついていくことに慣れている人は、結局嫌われて結果損をしますが、逆に困っているときに手を差し伸べてもらえることのありがたさが身に染みている人は、このことが結果良い方向で自分に返ってくると聞いても納得できると思います。

長く仕事をやっていると、うまくいくことと、うまくいかないことがあり、うまくいくときは大抵、周りの人が助けてくれたからです。著者は、互恵という言葉を何度か用いていましたが、ようは、助けてくれる人が周りにどれだけいるか?ということでしょう。市場に関してはお金でサービスを買う形で、自分に足りないものを保管し、ITはタダですが、今は格段と便利になってますので、学んで使わないのは損ということです。



結局のところ、色々な人との関係をうまくやっていけるように不断の努力をすること、独立自尊でいることはより良い人生を歩むためには必要不可欠ということですね。



ちなみに、人と付き合うための習慣として二種類最後にあげてみたいと思います。



「致命的な習慣」

①批判する

②責める

③文句を言う

④ガミガミ言う

⑤脅す

⑥罰する

⑦目先の褒美で釣る



「身に着けたい習慣」

①支援する

②励ます

③耳を傾ける

④受け入れる

⑤信頼する

⑥尊敬する

⑦違いを交渉する