持ち家派か賃貸派かでいえば、自分は間違いなく賃貸派であるので、住宅ローンを使うことになるとは思っていませんでしたが、諸事情で住む家から出なければならず、投資と考えられるなら有りかもしれないと方針を変えて、物件探してます。

戸建ては土地が残りますが、立地が良いところのものは高くて買えません。

かなり郊外なら買えなくはないのでしょうが、投資としては微妙でしょう。

そこで利便性と値段で、マンションに絞って探してます。



マンションの場合、新築もやはり値段からして、立地の良いところは高いのでNGです。

中古マンションについても、後で述べるようにデメリットも非常に多いのですが、リノベーションすれば部屋内は新築と変わらず使用できるため、なるべく立地の良いところで築古のものを思いっきり安く買いたたいてリノベーションする戦略を取ることにしました。



こうすることで、新築同様の内装の広い部屋で、かつ、駅近くに住むことが出来、将来的には人に貸しても元が取れるというマンションを所有することが出来ます。



具体的な購入価格の目標値は、リフォームや税金、手数料等の諸経費すべて含む総投資額に対して、人に貸せる賃料で算出した表面利回り9%及びNOIで6%を超えることとして、探しました。この水準は、ほぼ、業者さんが買い取って再販している物件の原価に近い価格になってると思います。



中々この水準で仕込むのは難しいのだろうなーと調べてみると、東急東横線沿い、築古の中古の駅近くマンションって数が少なく、しかも、大抵売れてません。



そのため、ほとんどの仲介業者さんが扱っているのが同じマンションになります。そこで、元付(売主が依頼している仲介業者)に直接アプローチして、売主の状況を聞いたうえで、折衝していくと案外下がるケースが多いと感じております。



理由として考えられるのは、以下の点でしょうか。


・今は完全に買い手市場になっていること。

・築古物件は、耐震性能に問題があるといわれていて特に震災以降、忌避されやすくなっていること。

・大抵は住んでいた時のままで、内装きれいにしたりせずに内見させており、中がボロボロで見たときのイメージが悪いこと。

・築古物件の売主の大半は債務が完済しており、お金に困っていないこと。


また、ポイントとして知っておきたいのが、ほとんどのマンション仲介業者さんは、まずは買い取り専門業者に物件情報持ち込んで安い価格で早く処分する気があるか売主に確認している点です。そのため、その時の提示価格が売主の頭に刷り込まれており、長く待ち続けるくらいなら、業者買い取り価格以上で売れるならいいや、と考えて値段を下げる売主も結構いる点です。



また、大抵の仲介専門業者さんは、かなり価格交渉には前向きに乗ってくれるため、動きの良い、自分が狙っている地域の営業マンさんと、懇意にさせていただくと情報を集めるのは楽です。特に大手は動きが良いですね。



他にも、競売も追いかけてますが、むしろ競売の方が安く買えると考える方が多く参入していることから、横浜の物件で、自分が住みたいと思う中古マンションの落札価格の推移を見ていると、かえって割高になっていることが多い気がしてます。



上述の理由で、私は築年数が古いマンションをリノベーションして買う選択が持ち家を買うには良いと考えましたが、当然デメリットはあります。



以下のものが主なデメリットでしょうか。



・大規模修繕計画がきちんと策定されていないと、いきなりとんでもない額の修繕代金を負担しなければならないときがくる可能性がある。


・上記に加えて、計画がダメな場合、理不尽な修繕積立金の値上がりが来る可能性があります。


・住宅ローンは最長35年組めますが、銀行によっては建物の法定耐用年数(47年)で見たり、伸ばせても60年までなど一定の期日は定めているため、築30年超えているマンションでは、35年ローンはほとんど組めません。よって、必然的に借入期間が短くなります。


・既存の中古住宅を購入する場合、住宅ローン控除は、以下の規定を満たしてなければ使えません。


 ①床面積50m2以上

 ②築後20年以内(耐火建築物は25年以内)又は地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準に適合すること


 管理がよほどしっかりしている所でなければ、適合証明が出ずに②の理由で使えなくなります。


・RC造は、50~60年持てばよい方ですので、借入期間が残っている間に建て替えの時期が来る可能性が高いこと。


※既存建物の容積率が余っていて立地が凄く良い場合は、むしろ建て替え時に儲かる可能性がありますが、大抵は建て替え時に大きな費用負担を迫られます。


・1981/5以前に申請している建物は、旧耐震の建物になるため耐震性に問題があることが多いというリスクがあります。


・売るときに、買主が住宅ローンを使おうとしても、古すぎて使えずに売れなくなる可能性が高いです。銀行に物件の目利き等できませんので、必然的に年数が経過するほど日本の不動産は価値が下がっていくことになります。


・住宅ローンは、住宅として使うから借りれるローンですので、人に貸すと期限の利益喪失事由にあたり、一括弁済もしくは事業性ローンへの借り換えを求められるケースがあります。


 ※大抵の人は、この大きなリスクを知って貸してしまっているのですが、転勤等やむにやまれぬ理由がある場合は、銀行も承諾しますので、事前にきちんと相談してみると良いと思います。



投資期間中のすべてについて、自分が住んでいる場合、貸した場合、建て替えが生じる場合、修繕積立金が上がる可能性等、総合的に判断して購入しないと、中古マンションもリスクは大きいと思いますので、

十分に注意して、選択されると良いと思います。



まあ、自分にとって区分の最大のメリットは、「立地の良いところを安く買えること」につきると思ってますので、それに沿う形で選んでみました。また、今の時代、出口(不動産の売却益)に期待しないという考え方もこの選択を選ぶ考え方の一つになっている気がします。



新築好きな方や戸建て志向に方は、こんな考えもあるのだなと思ってもらえれば幸いです。