最近読んだお勧め本を紹介致します。



200万円から6年で20億円! 売却から逆算思考する不動産投資/ぱる出版
¥1,575
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著者の方は、20代の6年間で当初200万円の区分マンションを購入してから、現時点では20億円の資産を所有する不動産投資家の方です。



私がこの本をお進めする理由は、著者の方は、きっちり売却益を狙って得ていることで、そのノウハウや考え方が紹介されていることです。



現在の日本の不動産投資では、買った瞬間が最も条件が良く、以後は厳しくなっていくのが一般的です。また、バブルの時の教訓からか、売却益を重視して(将来の値上がり益を重視して)投資するのは大変危険な行為であって、なるべく長期で保有し、その期間中のキャッシュフローでお金を稼ぐことが鉄則といわれています。



また、今は低金利の時代でありますから、資金調達が低コストで行えれば、例え不動産の価値が下がっていっても不動産投資期間中に得られたキャッシュにより、その目減り分が補えると考えられています。



このスタンスはとても正しいのですが、一方で売却して投資資金を回収しつつ、増やしていったほうが資本の回転効率があがって資産形成のスピードは跳ね上がります。



保有だけでいくとなると、借金返済が終わるまで、個人のB/Sは改善されませんから、たとえ借金をして少ない手元資金でレバレッジをきかせて投資していても資産形成のスピードは遅くなります。また、金利は何時上昇するかわかりませんし、借金がある以上、それは「永続的」に安心とは到底いえないのです。



そのため、手元資金をなるべく残しつつ、所有する物件数を増やしていって、リスク分散するのが一つの手法です。最近の著名なブロガーの方は、大体がこの方法を取られています。しかし、このやり方は手出しの資金が少なくても、借金が多いため経営の安定性にはかけるやり方になります。



一方で、著者の投資方法は、基本保有を前提としつつ、積極的に売却益の狙えるものは、そこを見据えて投資していますので、私は、これが理想の投資方法と言えるんじゃないかと思います。



以下、本文の中で、いいな!と思ったところを一部だけ抜粋してみます。


・どこを見てその物件を長期的に持つべきか、短期的に手放すべきかの判断をするのか?


→「購入時の金額や利回りといった単純な指標ではなく、購入物件の特徴と、その時の自身の融資環境が大事です。物件の特徴で特に大切なのは、構造と建物残存年数、エリア、修繕費用と修繕が発生するタイミングです。また、物件規模と手間のかからなさも売却しやすさに影響してきます。


売りやすい物件を具体的に考えた場合、規模はおよそ2億円までが良いでしょう。1億円未満なら、さらにベターです。同じ利回りや条件の物件でも、物件の規模によって買える人数が変わってきます。小さい物件ほど、金融機関も融資しやすいですし、融資金額が希望に届かなかったりしても、手持ちの現金で補いやすいため、買い手は多くなります。」



正直、同じ業界で働いている感覚からいえば、同じことをしようとして、失敗している同業他社がこれだけいる中で、確実に積み重ねている著者に感銘すら覚えます。



いくつか、実例とともにやり方が書いてありましたが、やはり秀逸だなと思ったのが、買い手の事情をより丁寧にリサーチしている点でしょうか。



最近読んだ本の中では、これが一番面白かったので紹介してみました。