米国留学事件簿その3:銃社会米国 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

米国に住んでいると、銃を持つのが当たり前の国だと実感します。

いつよのように朝、車で通勤していた時のことです。赤信号で止まり、たまたま先頭になりました。すると、交差点の右側からサイレンが聞こえ、パトカーに追いかけられた車が、私の目の前で追いつかれました。パトカーからポリスが3人降りてきます。拳銃を構えながら車の左右と前を塞ぎました。まるで、映画のワンシーンのような光景が目の前10メートルのところで繰り広げられています。運転席側(私の側です)のポリスが車のドアを開けます。両手を頭の上にして出てこいと指示しました。私は、固唾を飲んで状況を見守っていましたが、「犯人が抵抗して銃撃戦が行われたらどうしよう」との考えが頭をよぎりました。ちょうど1週間前によく行くスーパーで強盗事件があり、犯人が発砲して一人の店員が死亡したニュースがあったばかりでした。「この距離では、逃げられないな、流れ弾が飛んできたらどうしようか」と思案していたのも束の間、犯人はあっけなく降参して、後ろ向きにされ手錠をかけられました。ちょうどその時、信号が青に変わりました。私の車も含めて、信号待ちの車が一斉に、何事もなかったかのように交差点を通り過ぎました。職場に到着するやいなや、今朝の出来事を同僚に話すと、「何もなくてよかったじゃない」とあっけない返事。確かに、何もなくてよかったですが、、、なんとも言えない複雑な思いがしました。

その後、私のボスの自宅にお邪魔した際に、「拳銃は誰でも護身用に持ってるからね」と寝室の机の引き出しから出して見せてくれました。

誰でも銃を持っているからこそ、ちょっとしたイザコザがあった時に乱射事件が起きてしまうのだと思います。カッとなってつい、というパターンです。それで簡単にヒトが死んでしまう、これは正しい方向とは言えません。やはり、銃の規制が必要ではないでしょうか。

よろしければ、下記の記事も参照してください。
2016.1.1「米国留学事件簿その1:バリカン事件」
2016.5.1「米国留学事件簿その2:運転免許事件」