Q&A2458 着床促進の定義は? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 37〜40歳まで体外受精で妊娠し、4回初期流産しています。すべて数の染色体異常での流産です。不育症検査も異常なしです。移植は過去15回くらいしていてそのうち4回しか着床してないので着床促進ではないんじゃないかと思いますが、着床促進に定義はあるのですか。また、誘発方法などを変えれば染色体異常胚は出来にくくなるのでしょうか。着床前スクリーニングをすることが現実的ではないので解決策はないのかと困っています。もう流産を繰り返したくありません。

 

A 着床促進の定義はありません。私のイメージでは、過去15回移植して半分以上着床し、しかし流産か化学流産に至り、かつ検査できた流産の全てに染色体異常があるような場合です。従って、もし記載された以外の化学流産が数回あるようでしたら、着床促進と考えて良いと思います。着床促進の場合には、着床前スクリーニング(PGT-A)しか解決策はありません。また、染色体異常胚がどのように改善可能かは明らかにされていません。

 

なお、このQ&Aは、約2ヶ月前の質問にお答えしております。