中国ドラマ 月光変奏曲~君とつくる恋愛小説~ | 明日は明日の風が吹く  ~多発性筋炎の毎日~

中国ドラマ 月光変奏曲~君とつくる恋愛小説~

 

原題 月光変奏曲 2020 全36話

 

 

ディン・ユーシー(丁禹兮)

チュー・リーユー・シューシン(虞書欣)

ヤン・シーヅァー(楊仕沢)

マー・インイン(馬吟吟)
ワン・ティン(王汀)
ジョウ・プー(周璞)
ジン・ルーヤン(景如洋)
ホワ・トン(花潼)
ホー・ユンチン(賀雲慶)

 

 

いつも、ドラマを見終わると次は何を見ようと迷う私。

 

見たいドラマは沢山あるのに、何を見たらいいのか分からない。

 

中国ドラマといったら、お仕事ドラマ。

 

このお仕事ドラマが面白い。

 

 

こちらのドラマもお仕事ドラマです。

 

 

ただの王道ラブコメかと思いきや

実はしっかりお仕事ドラマ

編集者と作家が中心の物語だけあって

言葉の持つ力、美しさが胸に響く

本当に素敵な作品でした。

 

 

 

36話と長丁場の現代劇でありながら

蛇足的な逸話がほぼなかったのは

原作ありきの脚本のせいなんでしょうか?

 

特に終盤の追い込みが物凄くて

 

主役から脇役に至るまで

それぞれの仕事に対する矜持を

まざまざと見せつけられたばかりか

 

男女主の魅力もそれまで以上に発揮され

CPとしてのケミも素晴らしいうえ

 

父と子の長きに渡る確執の終着

にまで触れてくるんだから

面白くないわけないんですよ!!!

泣きましたよ!!!

 

 

最悪の出会いからの再会

三角関係、秘密の同居生活、と

 

視聴者の期待を裏切らない

王道のラブコメ設定♡

 

俺様の担当作家に

家でも外でも振り回されながらも

互いに好意を抱くようになり

 

紆余曲折を経て結ばれてからは

ニヤニヤが止まらない怒涛のキュン展開♡

 

 

 

ツンデレ&俺様が大好きな方

ラブコメが大好きな方には

間違いない一作っす!

 

 

 

そして、お仕事ドラマでもあります。

 

 

憧れの出版社に入社し

夢と情熱を以って仕事に励む彼女の前に

幾度となく現実の壁が立ちはだかりますが

同僚、先輩たちに揉まれ、様々な経験を経て

やがて一人前の編集者へと成長してゆきます

 

 

 

 

 

彼女が尊敬し、寄り添おうとする作家たちも

時代の寵児、駆け出しの新人、

落ち目の元人気作家、契約作家、と

信念や夢、執筆スタイル、

出版社との力関係に至るまで千差万別

 

自分の信念を貫くべきか?

売り上げや名声の為に妥協すべきか?

 

理想と現実の狭間で葛藤する

出版社の人々や作家たちの描き方が

とにかくリアル!!!

 

実際の中国の出版業会が

どんなものかなんて知りませんが

本物の作家さんが作られたお話です

 

 

会社の利益が最優先の販売部と

本の品質こそが全ての編集部との確執とか

 

作家の世界観を尊重する編集者と

流行に迎合した作品を強いる編集者とか

様々な目的や思惑で働く人々が

とても細やかに描かれていました

 

 

 

作家としての才能は抜群なのに

横柄な態度と歯に衣着せぬ物言いが

何かとトラブルを招くチュワンと

 

巧みな弁舌+愛嬌と根性を武器に

チュワンの懐に潜り込むのに成功した

社交性抜群のリー

 

 

相容れない性格のようでいて

仕事に臨む姿勢や価値観が似ている二人は

いつしか公私に渡るパートナーとなります

 

序盤こそ、新人で立場の弱いリーが

チュワンに守られることが多かったのですが

編集者として一人前になるにつれ

チュワンや作家たちを守るために戦う

強くて頼もしい女性に成長 

 

チュワンにとってリーは

僕を光の下に連れ出し、喝采を教えてくれた人

となるのです♡♡♡

 

普段は幼稚で自由気ままなチュワンが

作家としての信念や誇りを捨ててまで

全力でリーを守り抜く姿に胸キュンだし

(惚れました♡)

 

 

たとえ自らが矢面に晒されようと

絶対にチュワンと、チュワンの才能を

守り抜くんだと、共に戦うリーにも胸熱

(特に終盤は格好よかった♡)

 

そして、二人が互いを守る為の

剣となり盾となるものが

言葉=文章なことも最高に魅力的♡

 

言葉の持つ美しさを描いていることが

このドラマをただのラブコメに留めない

所以になっていると言っても過言ではないかも

 

言葉の美しさにこだわる作品って

ともすれば、試聴者にある種の

照れや気恥ずかしさを感じさせたり

現実感に乏しかったりもするのですが

 

このドラマは、作家に男性が、

編集者に女性が多く配役されているせいか

 

どこか浮世離れした男性(=夢、理想)と

地に足がついた女性(=現実、堅実)を

描いた作品でもあり、その対比が

物語に緩急を生み出すのに一役買っています

 

女性が強くて賢い、というのも

面白いドラマの条件な気がします

 

 

 

 

 

短所が思い浮かばないぐらい

自分のヘキに刺さりまくるドラマでしたが

好みは人それぞれ…

 

この記事を読んで、少しでも興味を抱かれた方は

機会があればぜひご覧あれ♡

 

それから、最後にもう一つ

 

女主の虞书欣の、甘えたな声&話し方と

媚びたような表情の作り方や仕草が

苦手って方は多いと思うのですが

(私もその一人でした!!!)

 

今回に関しては

それが有効に働いたといいますか

初礼という役にピッタリ♡

 

 

ノセ上手&褒め上手で編集者は天職じゃないかとw

結果、彼女にメロメロ&デレデレw

 

 

このドラマの私の一番は

 

「月が綺麗ですね」です。

 

編集者と作家のこのお二人が、この「月が綺麗ですね」

を使った愛情表現的なやり取りをするシーンがございます。

これは、夏目漱石さんが英語教師をしていた時に、

生徒が「i love you」を「我、君を愛す」と直訳したのに対して、

「日本人はそんなことは言わない『月が綺麗ですね』

ぐらいに訳しなさい」と言ったとか言わなかったとか、

 

という逸話から

(実話だと思っていたが、本当だったかはわからないそう・・・)

 

比喩的表現が好まれる、奥ゆかしい、日本人の心をよく表している、

素晴らしい表現として知られている言葉なのです。

 

私ぐらいの方は知っているが、若い世代は知らないだろうし、

夏目漱石の言葉と知っていても、どこかの作品に使われている

と思う人もいるだろうと思います。

 

お仕事と恋のバランスがよく楽しいドラマでした。