読書─彼女は突然死んでしまった。昨日まで元気にしてたのに。池から上がった遺体を抱きかかえて、俺は声をあげて泣く。彼女に会いたい。会いたい。記憶の中の彼女は、ずっと可愛いまま。─『会いたい』本を閉じて、ベランダに出る。今日は暑い!「夏なのに、冷房のきいた部屋で読書か!笑」18の時、彼が言った言葉を思い出す。その暑さが、私を外へと誘う。太陽の輝く、真夏の外へ出ておいでよと。