今年、久しぶりに育てた風船かずら。
つるがたくさん伸びて、たくさん花が咲いて、
たくさん実がなった。
これが最後に取れた実と種。
またいつか蒔きましょう。
育てましょう。
失くさないように、取っておく。

 ぼくには思い出なんていらないんだ

 夢があるから

 今は やらなきゃいけないことが

 たくさんある


 僕は今を楽しむ

 良い思い出になるように

 なんて楽しい毎日だ


 俺は大人になって

 酸いも甘いも経験をした

 なんて厳しい日々だ

 俺の幸せって何だっけ?

 思い出すのは 若かりし日々 


 分からなくなったら思い出すこと

 分からないから思い出す日々

 また僕は 思い出に頼る 

彼女は突然死んでしまった。
昨日まで元気にしてたのに。
池から上がった遺体を抱きかかえて、
俺は声をあげて泣く。
彼女に会いたい。
会いたい。
記憶の中の彼女は、ずっと可愛いまま。
『会いたい』

本を閉じて、ベランダに出る。
今日は暑い!

「夏なのに、冷房のきいた部屋で読書か!笑」
18の時、彼が言った言葉を思い出す。

その暑さが、私を外へと誘う。
太陽の輝く、真夏の外へ出ておいでよと。
もしタイムマシーンがあったら、
どこに何をしに戻るか?

誰もが一度は考えたことがあるかもしれない。

私は今、戻りたい場所がない。
だって怖いじゃない?
過去に戻ったら、どうなっちゃうの?
過去の自分に会わないように気を付けて、
みんな信じてくれないと思うから、
「自分は未来から来た」とは言えずに苦しんで。

それでも、どんな犠牲を払っても
戻りたい時って、どんな時?

この物語はSFファンタジー。
三部構成で、三人の若者が過去に飛ぶ。
最初の一人の物語を読んで、これは絶望的な話だと思った。
二人目の物語、最後の最後に覆った。
思いがけないハッピーエンド。
三人目になると、もう行く前から仲間がいた。
一番嬉しいハッピーエンド。

不安や孤独から予想される結末は、
いつも悲しくて切ない。
でも、そんなものに負けてたまるかと、
振り払って見る未来は、楽しくて明るい。


「新編 クロノス・ジョウンターの伝説」
     梶尾真治
夏目漱石の『こころ』

中学校ぐらいの国語でその存在を知る。
しかし実際に読んでみると、
これは10代の若者には難しすぎる。

常識は時代で変わるから、
世代によって善悪の概念は変わる。

10代ぐらいは、社会通念を叩き込む世代。
でも人の心って、もっと複雑。

善悪の正解は、きっと今も昔も変わらない。
人の心の複雑さも、変わらない。
ここは数百年前の日本。
とある男性と女性は知り合いで、
仲が良かった。
男は3つ年上で、背は小さい方。
女の背は中ぐらい。
驚いたことに、どちらも今と同じような顔。
昔の髪型は前髪を上げているから、
おでこを出していた方が分かりやすく同じ顔。
だから見たことあると思ったのか?!

そのくらいしか分からない。
肝心なところは曖昧で。
ほんとかな?でたらめかな?
どこまでも疑うけど、「真実」という文字が浮かぶ。
毎朝ラッシュの電車で通学する長男。
最近、車内のトラブルをよく見かけるらしい。
「足踏んだとか踏んでないとか、
なんか朝のサラリーマンはピリピリしてるんだよ…。」
と、長男。

なんか分かる。
大人の階段上ってるな。

私も踏んじゃったことある。
ヒールで踏むと、相当痛いらしい。
すみません、すみません、って謝ると、
だいたい仕方なく許してくれるものだが。。

通勤通学ラッシュは、結構お互い様。
私自身もサンダルの時にヒールで踏まれたことが
あって、それが痛いなんてもんじゃない!!
わざとじゃないの分かるし、怒るつもりもないのに、
どこにこの想いをぶつけたらいいのか分からなくて、
痛い!!!と叫ぶ。笑
この一言にすべてを込めて!!

そんなことを思い出しながら、長男の話を聞くと、
揉めるのはだいたい、女性らしい。

私「おばさん?」
長男「そう!40~50代ぐらいの人。」

やっぱりだよ。
若いお姉さんは揉めないよ。

ちなみに、最初に「朝のサラリーマン」と言ったのは、
きっと仕事に向かうひと全てをさしたのだろう。

長男「なんか、足踏んだだけなのに
訴えるとか言ってた。。」

それ中学生見ててたまんないな。。

私「そのくらいの世代の女性はね、
仕事もあるのに子育ても大変で、
もういっぱいいっぱいなんだよ。」

想像するだけでちょっと苦しくなる。
現代の女性。

子育てと仕事、
みんなが上手く両立できる世の中ではないから。
だから私は専業主婦なのだなと、納得したわけです。

周り見渡すと、働いてるママ友は年々増えていて。
半分パパの社会に足突っ込んじゃうと、
やっぱり日頃の主婦の生活に支障が出てくる。

時間をかけて、仕組みを変えていくしかないのだな。

過去には戻りたくない。
大人になってからは、一度も戻りたいなんて思ったことはない。
楽しかったこと、嬉しかったこと、
もちろん沢山あるけど、
もう一度やれば良いと思うタイプ。
それよりも、つらかったことをもう一度やるなんて
絶対にイヤだ!笑
だから、戻りたくない。 

でも、学生時代までは、
昨日に戻ってもう一度この運動会がやりたいとか、
あった気がする。
あの学生という身分はほんとに独特で、
やっぱりあの身分でないと
出来ないことが沢山あった。
大人に支配されてる感はあったかもしれないけど。笑

大人は自由だ。 
でも、年をとればとるほど
どんどん生きるのが難しくなってくる。
次のステップが高すぎて。
習ってないこと多すぎて。
よく考えよう。

自由な分、色んな大人がいるものだ。
環境似てても様々。
それでも楽しめる方法は?
みんなが笑って暮らせるように。