はるのうた | なるりといっしょ

なるりといっしょ

ここは主なるりが、自分のペースで詩を綴っていく場所です。
よろしければ、しばしお付き合いくださいな

手のひらを空にかざす
そこには森をギンギンに照らしつける太陽

太陽の光は手を伸ばすと掴めるぐらい近くに感じた

僕を探してるんだね
僕は森に遊びに来ていた


僕の足取りは速くなり 僕の心は躍りだす

どこからかそよ吹く風は心地よく
僕の周りをぐるぐる回り耳元で囁きあっている

「よう、楽しそうだね」

サッーと吹き抜ける風が僕に話しかけてきて
僕はそこで立ち止まり耳を済ませ、目を閉じた



太陽は僕を照らしてるんだけど
僕の周りはまだ冷たい風が
うたを唄いながら踊っている


聞こえてくる唄と踊りは
春を告げる森の芽吹きを喜んで
森全体がその新しい生命の誕生を祝福しているようだった


絶え間なく吹く風とともに
緑いっぱいに広がっている木々の葉っぱも
気持ちよさそうにさえずっている


僕は目を開けて両手を広げてみる
あちこちから唄が聞こえてきた





それは春を告げる唄だった