壁|д')…………お熱な話で一人称の練習なんぞしやしたので、ここらでほったらかし放題に放置してたあのお話の続きなんぞをぽちぽちとなんとかしようかと。ほぼ一年ぶりらしいですよ、おっそろしいな……
そんな誰ぞが覚えておられますのやら?なあの年下双子なわんこなお話にございますのよ。よろしくて?←?
_(:3 」∠)_
 
 
 
パラレルにてござーい☆
 
 
 
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今更、久遠と蓮の表情を見てしまうのが、恐くて視線をシーツへ落とした。
気まずい沈黙の、後に聞こえてきたのは……はぁぁぁぁぁぁって深くて長ーいため息。
「ね、キョーコちゃん。その冗談、全然おもしろくない。」
拗ねたみたいな久遠の声。
「うん、全然笑えない。」
呆れたみたいな蓮の声。
 


 
むぅ?なんか……思ってた反応と違くない?おかしくない?
 
 


だって、私は別にふたりを笑わせようとか冗談のつもりなんかだった訳じゃなくって。
なんて思ってると、握られたまんまだった両手にするってふたりの指が絡んで……って、あ……あの、なんでここで恋人繋ぎにっ!?
何がどうなっているのか……わけがわからない私を置き去りに、ギィッとベッドの軋む音がしたかと思うと繋がれたらままの両手を引かれぽすっとふたりの胸に引き寄せられていた私の頭。
うっとりと甘えてしまいそうなぬくもりと香り。
「……離して」
ふたりから離れようともがく自分の腕の弱々しさが嫌で涙が滲む。
涙声を隠したくて、イヤイヤと頭を振ってみせる。なのに、絡んだ指も腕も解いてもくれないまま
 
 
「いやだ。だって、昨日の夜にキョーコちゃん、キスでドキドキしてくれるって言ってくれたもん。」
 
「うん。それってさ……好き、だからだよね?」
 
 
なんて、けろっと当たり前みたいに低い声で告げられたふたりの言葉に……熱にうなされた私がこぼしてしまった秘密。
否定しなくゃいけないのに、声も出せないままで黙り込んでしまった。
まるで、肯定だと語るみたいな沈黙。
頭から冷水でもかけられたみたいにさぁっと血の気が引いた。
だって……だって、絶対にふたりに聞かせちゃいけない事だった筈なんだもの。
蓮と久遠に……軽蔑の目を向けられるって、そう思っただけで、指さきまで震えてしまう。
きっともう……おとなりさんどころか、顔も合わせたくもないって……ぎゅっと、瞼を閉じてふたりからの拒絶と決別の言葉を投げつけられるって、ぎゅっと閉じた瞼に涙が滲む。
だけど…………繋がれたらままの両手。優しく髪を撫でてくれる大きな手。
 
 
「「やっと……やっと、キョーコちゃんの恋人になれた。」」
 
 
ぴたりと揃ったふたりの声。予測を裏切るみたいや……嬉しそうな、お散歩前の尻尾を振るわんこみたいにワクワクしたみたいな声。
こ……いびと?誰と、誰が……?
思わずに上げた頭。滲む視界の先に、嬉しそうに笑う久遠と蓮の顔。
は?と、間抜けに口を開いたまんまでふたりを見上げていると、私を見下ろす黒と翠の瞳がにんやりと細められてゆく。
「キョーコちゃんと」「俺たちが」
久遠が私の名前を呼ぶ声。そして、その声に重ねるみたいに蓮が続きを告げた。
とろりと滴る蜂蜜みたいに甘く聞こえる低い声で、まるでそれがごく当然とばかりに。
 
 
 
 
 
え?まって、ちょっと待って。私と、蓮と久遠が恋人?……何それ?いや、そんなの……ダメでしょ?
ぐるぐると思考が頭を巡るけど、私の唇ははくはくと無駄に動くだけで声が出せない。
ふるふると頭を左右へ振るジェスチャーであり得ないと伝えるけど……
「キョーコちゃんは、俺たちのこと嫌い?」
縋るみたいに私を見るふたりの瞳。……ズルいと思う。
そんな、クゥンと鼻で鳴いてるわんこみたいな顔で言われたら……嫌いなんて、言えるわけないってわかってる癖に。
 
 
「キョーコちゃんだけずっと好きだった。」
「キョーコちゃん愛してる。」

 
 
ストレートな言葉に、頬が焼けるみたいに熱い。痛いくらいにドキドキと速い心臓の音。
するりと、絡んでいた指が解放されて自分の手がひんやりと少しだけ冷たく感じた。
 
 
 
 
 
「キョーコちゃんになら俺も久遠も、ふたりともあげる。だからね……」
 
 
 
 
 
あれ?ぞわりと、背筋に震えが走ったのは……熱のせい、だよね?
無意識のうちに、身体が逃げるみたいにベッドの上を後退る。
ぎしりっとベッドが軋みをあげる音がして、逃げ腰な私を追うみたいにふたりの影がゆったりと近づく。
追い詰められたみたいに硬直したまま動けなくなってしまった私の耳元で囁く
 
 
 
 
 
「「俺たち以外は、ないよ?」」
 
 
 
 
 
かわいいわんこのなんかじゃない、低い低い声が。
 
 
 
 
 
 
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キョコちゃんを独り占めしたい!な独占欲はあれど、そのせいでキョコちゃんをGET出来ないくらなら……いっそ押せ押せでうやむやのうちにでも確実にものにしようと一気に手を組むわんこたち。
ァ,、'`( ꒪Д꒪),、'`'`,、



最後なわんこのイメージはあれですよ。
松くん襲来なベインデーなあれこれでの「二度目はないよ?」な蓮さん。
いっきにわんこたちがかわいくなくなりましたとさ。
((((;゚Д゚)))))))



次回、おとなりわんこ終話。……かな?たぶん。
要らない番外編やらなにやら妄想はあるにはありますが、まぁ、今年中には終わらせたひです。


 

↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。

 


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