はてさて、冒頭からいきなりごめんなさい!!
_(:3 」∠)_
 
 
えーと、本日のこれはですね……
とあるお方に教えていただいたのですよ。
前編しかないのあるよと。
それが→飛んで火にいる食育ハニー。前編なるお話で。
なんで前編しかないんだ?と、ひとごとのよーに思いながらその頃な下書きやらを漁ってみても後編らしきものなカケラも見つけられなくって……
でも、まぁ自分が書き散らしたものですし、なんとか無理くり後編を作ってみようかな?
って、しちゃれんじてみた成れの果てにてございます。



 うん。なんと言いましょうか……我ながら、いろいろと前編な頃の文章とは別物感が凄いですが、それでもなんでも大丈夫☆ってお方さまはどうぞなまぬるーぅくお付き合いをば。
 
 

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ふぅん?そう。そうなんだ。
そっちがそのつもりだったとしても、だ。
いまさら……
 
 
 
 
最近、最上さんと逢う頻度が多い。
焦ったい先輩後輩の関係でじりじり片想いしている身からすればほんの少し顔を見せてくれる、それだけでも充分に嬉しかったんだよ?
 
 
かわいいかわいい最上さん。
けれど…………どうにも、近頃話題が『食べ物』ばかり。
いや、最上さん手作りのお弁当も家での食事作りも嬉しいよ?大歓迎だよ?
けど……
食事は取ったかだとかサプリメントやなんちゃらゼリーなんかだけでは栄養バランスが偏るだなんて、目を吊り上げてのお小言は前々からとは言えだ。
季節限定のおもたせや1日10食限定ランチBOX、更には行列2時間待ち必須なんてものまで、いろいろな食べ物を「さぁさぁ、これはお気に召しますか?」なんて勢いで俺の前へずいっ!差し出してくる最上さん。
どうにもおかしいって、誰だって気付くってものだろう?
一緒に食事してる間だってなんだか鋭い目で俺の事じっと観察していたりするし、かと思えば「やはり好物を……いや、今日の味付けが……」なんて上の空でボソボソ呟きながら考え込んでたりもする。
それでも………………このままなら、最上さんがずっと積極的に俺に逢いに来てくれてるかもって思うと、そんな些細な違和感なんて指摘するのも躊躇してしまっていて。
 
 
 
 
その結果が……これ、か。
 
 
 
 
さらさらの髪の形の良い後頭部。ほっそりした華奢な背中。
予定外なスクジュール変更で、ばったり偶然に遭遇出来た俺の想い人。
次の仕事まで暫く時間が空いてしまったと言うのだ。
せっかくなのだから、人の目が気になる店に入るよりニヨニヨしてる社さん付きな個室の方が良い、そう思って楽屋へと案内してってとこでちょっとした衣装チェックで呼び戻された俺。
ほんの5分程。たった5分くらい社さんと一緒に戻ってみれば……だ。
「うむうむ……やっぱりそうね。叱られるから食べる、じゃダメなのよ!食事に楽しみがないとっ!!」
そんな事を声に出しながらも、熱心に手にしたそれへと目を落とし続けている彼女。
何を持っているんだろう?なんて思って、部屋の奥にある楽屋の化粧鏡に目をやれば……
最上さんが手に持っていたのは、カラフルポップでデカデカと『よいこのしょくいく』とレタリングされている本。
思い返せば、ここ最近で最上さんと顔を合わせた時の話題、その悉くが俺の『食事』絡みな訳で。
隣の社さんがぶふっと小さく吹き出してしまった口を手で押さえつつ、俺から必死に顔を背けるようにしながら激しく肩をぶるぶると震わせているのが目の端に映る。
 
 
 
………………最上さんの中の『食育問題児つるがくん』は何歳設定なのかな?
 
 
 
カツコツと、わざと靴音を立てながら彼女へと近づけば、わかりやすいくらいにビクッと大きく跳ねる肩。しゅばっと凄いスピードで持って手にしていたその本を鞄に隠すみたいに捻じ込んでから、恐る恐るに振り向いてくれる最上さんに向けてにっこりと笑ってみせる。
後ろめたいことがあります!ってありありと顔に書いてあるみたいな、そんな最上さんの隣へと腰を落とす。
「さて、問題です。ここに冷えきるまで放置されたロケ弁と、お手軽簡単エネルギーチャージなゼリー飲料があります。どちらを食すべきでしょうか?」
唐突に、クイズ番組の出題者のような口調と言い回しで持って問題提起をする俺を、小動物みたいに肩をすくませたまんま硬直して答えも返せないでいる彼女。
俺を見る大きな紅茶色の瞳。
「なお、朝食はブラックコーヒー、間食はなしとする。」
現在の時間は昼食とおやつどきの中間地点のような時間帯。
俺の暴露にくわっと眉を吊り上げた最上さん。咄嗟の条件反射みたいな勢いで持って答えてくれたのだ。
「もちろん!お弁当の方をっ!!」
と。力強く。
このまま放っておけば、いつものお説教がはじまるのだろう。
そんな最上さんへ、じゃぁどうぞと、ローテーブルの上にあった箸袋に入った割り箸を差し出してあげた。
脈略もなく渡された割り箸を手に、きょとんとした顔をしている彼女に向かって告げた。
「食べさせて?」
さぁ早くとばかりに、餌を強請る雛のように、最上さんに向かってぽかりと口を開いてみせる。
古典と言ってもいい程に典型的なカップルいちゃ付き、『はい、あーん』とばかりに食べさせろと、そう行動で示唆して。
「なっ……なななななな」
ぶわっと赤く染まる頬。何を言ってるんですか!?って言いたいんだろうなって、慌てている彼女。
にっこりと、笑って言ってやろう。
 
 
 
 
「食事に楽しみが必要なんだろ?食べさせてくれるなら、全部食べるよ。」
 
 
 
 
いつもなら、半分まで減れば上出来って感じな俺の食事量。
けど、最上さんが食べさせてくれるのなら、冷えたロケ弁のひとつやふたつ、食べきってみせようじゃないか。
その手で食べさせてくれる、それ以外では米粒ひとつたりとも食べるつもりはないけどね?
なんて思いながら、更に笑みを深めてみせる。
 
 
 
 
 
箸を持つ最上さんの手が、ぷるぷると震えていた。
 
 
 
 
 
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5年も経てば、自分で書いた文章だってなんだって忘却の彼方な他人事ですよ!
それを、どうやって前編も繋がるようにキョコさんにお箸を持たせてぷるぷるさせてくれようか?
って、捻り回した成れの果てがコレでしたとさ。
_:(´ཀ`」 ∠):
 
 
 
5年前のわたくしは、どうやってこの話にオチを付けるつもりだったのだろうか?
いや。それよりも、なぜに前編だけで放置ぷれぃしたのやら……?←のーぷらんの賜物





この敦賀くん、この後もいろいろとキョコさんの食育計画を利用しやがりそうだなぁ……とか思ってみたりですのよ。




↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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