「裸足のダンス」
時間を止めて風を纏う、
そしてチュンガが踊り出す、
青い空間まるごと廻す、
呼吸も忘れて踊ってる、
街中雑踏、ノイズに合わせ、
心臓リズムで何処ででも、
体流れる血は打律、
宙浮く踵が星を蹴る、
チュンガは裸足で舞い踊る、
踊り娘ジプシー、占い師に嫌われて、
彼女は踊る場なくしてた、
世界を変える魔法と呪われ、
ひとりきりで果てを旅した、
チュンガは裸足で踊ってる、
チュンガは裸足で踊ってる、
体流れる野生の血、彼女は獣と戯れて、
ひとり踊る術を得た、
ステージ、衣装、何もいらない、
音楽さえ必要ない、
チュンガは世界を旅して踊ってる、
チュンガは星を廻して躍ってる、
回転する星、それを感じて、
時間空間まるで気にせず、
今日も彼女は踊ってる、
チュンガは世界を変えて踊ってる、
チュンガは星を廻して躍ってる、
漂い、ゆらめきながら、
好きな色に空気を染める、
すぐそばにある風景を、
身近な景色を塗り替えながらチュンガは踊る、
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⇒ルート54の悲鳴
⇒月に届く未知をゆく
⇒優しい雨が歌を鳴らして
⇒少年は国境またぐ
⇒海に続く坂道を
あの夏、ぼくらは流れ星になにを願ったんだろう……
流星ツアー(表題作を含む短編小説集)
あの人への想いに綴るうた