彼と彼の梅雨明け・16-2 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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「あっ…ぅっ」

 

「ニノっ!」

 

 

肘がカクンと折れた

 

上体がスローモーションで落ちてくる

 

 

腕に限界が来るのは当たり前だ

 

自分の力だけで俺を受け入れるのは大変だから、腰を落とす時は足の力を抜いて重力を利用しているはずで、腰を浮かせたり前後に振る時はその細い腕の力だけで支えていたはずだから

 

 

「ニノっ 大丈夫?!」

 

 

ぺちゃんと崩れた身体は俺と重なった

 

 

「はぁっ…はぁっ…」

 

 

いつもは甘さが混じる息なのに、妙に荒い

 

いつもはさらさらと流れて光る汗も、じっとりと肌にまとわりついている

 

そして身体を酷使して頑張っているのに、ニノが達している気配は無い

 

 

この行為は、何だ?

 

このセックスは、一体、何だ?!

 

 

 

「さと…しぃ…」

 

「ニノっ」

 

 

弱々しく名前を呼んだニノが、胸から顔を上げた

 

 

「もしかして…見てた…?」

 

「え?なにを?!」

 

「今はちゃんと…見えてるの…?」

 

「だから!なにを?!ニノっ 教えてっ」

 

「俺のこと…」

 

「見てるよ!ちゃんと見えてる!」

 

「…ほんとに?」

 

「俺がニノのこと見逃すわけないでしょ!」

 

「…うそつき」

 

「嘘?嘘って…」

 

「さとしのうそつきぃ…」

 

「ニノっ やだっ 泣かないでっ」

 

「うそつきぃ…ばかぁ…さとしのばかぁ…」

 

 

胸の上で、ニノが泣いている

 

俺が泣かせている?

 

嫌だ、そんなの嫌だ!

 

 

「ニノ、抱きしめていい?」

 

「…だめ」

 

「今すぐ抱きしめたい、だから動きたい」

 

「…だめぇ」

 

「お願いニノ、抱きしめさせて、ニノを一人で泣かせてるのやだよ」

 

「おれをっ…一人にっ…したのはっ…さとしでしょっ」

 

 

悲しい言葉と一緒に、胸をトスントスンと叩かれる

 

すごく重い

 

すごく痛い

 

怒ってないし、責めてもいないのに、涙で濡れた拳は、俺の身体にズシリズシリと響く

 

 

「言う事聞かなくてごめん、動くね」

 

 

震えている身体を、思い切り抱き締めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく