ー告解ーいつか何処かで115 | ユンジェとトンと私

ユンジェとトンと私

奇跡の5人の中から生まれた
もう一つの奇跡の花 ユンジェ
윤재곁에있을거야

「アッパオンマ話があります」

 

近頃こうして三人が揃って夕食時間にいることがめったになかったのでジヌは今が話すチャンスだと思った。

 

「なになに~いつになく真剣な表情ねー。どうしたの?」

キョンミは久しぶりにみんな揃って食事出来たので機嫌がよかった。

 

「実は僕…今年中に 兵役に行こうと思っている」 

 

「え、」

ニコニコしていたキョンミの顔が急に曇った。

   

「そう。とうとう この日が…ジヌ。もう少し遅くてもいいんじゃない?」

 

「いや、今なら同世代も多いし体力もあるし、行くにはいいタイミングだ」

 

ジヌが話があると言った時、ユノは兵役の話ではないかと予感はした。

 

(この年で息子が改まって話があるといったら兵役の話が殆どだからな、しかし寂しくなるな…)

 

ユノはそう思ったが口には出さなかった。

 

「この国では兵役に行って初めて男と認めてもらえる。いずれ行かなければいけない。なら早い方がいい」

 

「うん。アッパ」

 

「あなたを産んで最も恐れていた事が起きたわ」

キョンミは涙ぐんだ。

 

「オンマ、僕がいなくなったらアッパと二人きりになるから本当は嬉しいんじゃない?」

 

「そんな冗談笑えないわ!怒るわよ!

キョンミは軽くジヌを睨んだ。

 

「ごめんなさい」

 

調子乗りすぎた とジヌは反省した。 

 

 「ミレには 話をしたのか」 

「うん 。アッパ」

「そう、ミレも寂しがっていたでしょう 」

キョンミは大きなため息をついた。

 

「アッパ、オンマ。僕 ミレと結婚したい と思っている。だから 兵役行く前に 婚約したい 。ミレのアッパには許しをもらっている」

 

ユノは結婚の事は想定外だったのでとても驚いた。

 

「ジヌ。結婚は兵役終えてゆっくり考えればいいと思うが 」

 

「そうよ、 あなた達はまだ若いのよ !何をそんなに焦ってるの?ミレが結婚したいと言ったの?! 」

 

少し強い口調でキョンミが言った。

 

「オンマ違うよ!僕が言い出したんだ。 ミレは2年くらい待てると言ってくれたけど、ミレと2年間離れるなんて僕が耐えれそうにない。 アッパ達が僕のロールモデルなんだ 。初めて付き合った人と結婚して結婚後も変わらずずっと一途に相手を好きでいられる、アッパ達みたいに僕もそんな運命の人に出会えたらっていつも思ってた。その人がミレなんだ。もうこんなに好きだと思う人は現れないと思う。アッパ、オンマお願い!結婚を許してください !」

 

ジヌは深々と頭を下げた。

 

「ミレも同じ気持ちなのか?」

 

重い沈黙の中、ユノが口を開いた。

 

「うん。はじめは ミレのアッパの前で初めて話したからすごく怒って口も聞いてくれなかったけど 今は許してくれて承諾してくれた」

 

「そうか2人が同じ気持ちならば アッパは反対しないよ 」

 

「本当!?ありがとう !アッ、、」

 

「私は反対よ」

 

キョンミの予期せぬ言葉にユノ達は驚いた。

 

「どうして!?オンマもミレの事気に入ってるじゃないか!」

 

「そうよ、私はミレが好きよ。かわいい弟子だし娘のように思っているわ。だけど結婚となれば別の話。2人はまだ若いし 2年間離れていればきっと気持ちの変化もあると思うの 」

 

「それが怖いから結婚したいっていってるんだよ。オンマ!」

 

「結婚なんてまだ早すぎます」

 

「早すぎるって、オンマ達も早くに結婚したじゃないか!」

 

「・・・とにかく私は反対だから」

 

そしてキョンミは席を立った。

 

「オンマ!」

 

ジヌはキョンミを追いかけようとしたがユノに止められ、ソファに座った。

 

「ショックだよ。オンマが反対するなんて・・・ミレが本当の娘だったらよかったのにって言っていたからてっきり喜んでくれるものだと思っていたのに」

 

ジヌは悲しくてうなだれていた。

 

「オンマは兵役行くと聞いただけでもショックなのに結婚する、て言い出したもんから 気が動転してるんだろう。アッパがオンマが落ち着いた頃に話してみるよ」

 

「 ありがとう。やっぱ 頼りになるなーうちのアッパは!じゃーよろしくお願いします」

 

そしてジヌは部屋へ戻っていった。

 

(ジヌヤ、ごめんな。アッパが10代の頃から一途に愛してるのは・・)

 

ジェジュンと過ごしたかけがえのない若かりし日々がユノの脳裏に蘇ってくる。

 

(アッパが思う運命の人は・・・違う人なんだ…)

 

ユノはジヌに対し後ろめたさを感じていた。