第13話「medicine」その1 | にゃんすけのオモチャ箱

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生明達から璃彩(リリーサ)を奪うべく、N国ことサウサリコの将軍、マァル・ダー・ハッカーは、側近であるジェロ・アンタレスを筆頭とするモビルスーツ部隊を送り込んだ。


地球連邦軍のレーダーが、それをキャッチし、迎撃部隊が出撃された。


かくして、モビルスーツ同士によるバトルが開始されたのだった…



スマートフォンの動画で、それを確認したアラタが生明に言った。


「ママ、N国のモビルスーツって、こっちに向かっているみたいだよ」


「うん、そうだろうねぇ…しかし、どうしてもリリを手に入れたいみたいんだな、あの人たち?!」


そこへ格之進が割って入る。

「地球連邦軍が足止めしてくれている間、僕らもこの場をするべきでは…?」


「逃げきれるならそうしたいけど、どうも毎回嗅ぎつけられるのよねぇ…」

と生明が格之進を意味ありげに見つめた。


「え…?!いや、僕がN国に教えてる、なんてことはないぞ!本当だって!」


すると生明は笑って

「分かってるわよ。でも…ちょっと大人しくしててね」

と言って、生明は格之進の額に手を当て、目をつぶった。


「な、なにをしてるの…?」


「静かにして」


「は、はい」


「…うーん、そっか。あなた、自覚ないかもだけど…ビスタムのチカラをわずかに感じるわ」


「へ?!なんだって?」


「そこで質問。ナントカ将軍(←もはや名前覚える気ないやつ)って、ビスタムのチカラ持ってたりするのかな?」


「わからないよ…そもそもビスタムって何かがわかってないんだもの」


「そっか。まぁ、確かに」


「でも、そのビスタムのチカラというものが、僕の中に…?」


「うん…まぁ、あなたなら不思議じゃないけどさぁ」


「ど、どういうこと…?」


そこへまたアラタが「ママ、何か1体、めちゃくちゃ強いのが居る!」と叫んだ。


その言葉を聞いて、生明と格之進がアラタのスマートフォンを覗き込んた。


「あ…これは…ディランザ?もう完成してしまったのか!…てことは、ジェロ参謀長が…」(格之進)


「なに、それ?凄いの?じゃ、あたし、Fちゃんでどの程度か試してくる!」(生明)


「え、ちょっ…待ってよ、生明さん!ここはどうなるんだよ?」


「そんな頼りないこと言わないでよ。見てご覧?もう連邦軍のモビルスーツ、殆ど残ってないじゃないの。少しでも遠くであたしが足止めしないといけないでしょ?それに、あなたもN国の工作員だったんでしょ?テツヤとアラタも居るし、最強トリオじゃないの」


「そ、そんなー」


こうして生明は戦場へと向かって行った。




ディランザに乗ったジェロがレーダーでF00ユニコーンガンダムの接近を確認した。


「ほう…まさか向こうから出向いてくれるとはな…」

と、ジェロはニヤリと笑った。


そして数分後、F00ユニコーンが戦場に到着し、ジェロと対峙した。







「よくぞ、自らやってきたな。わざわざヤラレに来たのか!」


「ふふ、そういうことにしておいてあげるわ。か弱き乙女なんで、優しくしてね♥」


「ふ…ふざけやがって!そんなちんちくりんなモビルスーツで、私に勝てると思ってるのか!?」 

こうして、両者のバトルが始まったのだった。


(その2へつづく)